正義

かいとも

正義

 今日で終わりだ。

 エイジ速く来てくれ。

 もうする事が無いんだ。


<これは師と弟子の殺しあい>


「エイジ隊長!奴らの場所が分かりました!」

「ほんとか!場所は何処だ?!」

「ギリザン山の地下にありました」

「分かった!

昨日話していた舞台で行く!

待機組は念のために国の周りに居てくれ!」

「了解しました!」


 師匠…俺が師匠を止めます!


<アイル·エイジ

 ギリザン国で騎士団長として働いている。

 世界で1番最強の男と言われているが、それは本当か分からない。

 殺人鬼の師の力が不明だから>


「エイジ、ワシも着いていく」


<ギリザン

 神>


「ギリザン様危険です!師匠の事は俺に任せてください!」

「いや、ワシも行く!我々のせいでもあるんだから」

「分かりました

師匠が殺しに来たら逃げてください」

「分かっておる」


<エイジ率いる少数の軍団はギリザン山に向かった>


「エイジ隊長鉄の匂いしませんか?」

「ああ、多分手遅れだ…

師匠が居るか問題だ…」


「師匠…」


<ギリザン山に向かった…

 そして目的地に着いたら…

 血の海が出来上がっていた>


「皆はギリザン様の護衛お!

俺は穴の中に入る!」

「了解しました!」

「了解しました!」

「了解しました!」

「了解しました!」

「入って来る必要は無い、エイジ」

「師匠」

「遅くないか?クズの血の臭いがして嫌なんだよ」

「師匠着いてきてください!」

「殺人鬼に言う事か?殺しあいだ!殺しあいをしよう!

俺は賞金首だぞ?殺しあいをしよう!」

「師匠俺は嫌です!師匠を殺したくない!」

「甘ったるい事を言うな!

俺には俺の正義がある!お前にはお前の正義がある!

正義の殴りあいだ!」

「嫌です!」

「あー!うざい!なら…なにもしていない人間どもも殺す」

「師匠…言っていい事は悪い事があります!

関係無い人達を殺すなら、貴方を殺します!」

「来い!」


<その頃のギリザン達>


「ギリザン様」

「どうした?エル」

「エイジ隊長の師匠ってどんな人なんですか?」

「そうか…知らないもんな」

「エルガって知っているか?」

「色んな国を守った、初めての英雄の称号を貰った人っすよね」

「正解だよスルガ」

「英雄様と殺人鬼に何かあるんですの?」

「エミルそれはな…同一人物なんだよ」

「え!?英雄様と殺人鬼が同一人物なの!」

「そうだよナノラ」

「なぜ殺人鬼になったんですか?」

「色んな人間の闇を観たからだ」

「人間の闇すか?」

「エルガは沢山観たんだよ、人間の闇お…

そして狂いだしたんだ。

罪を犯してきた人間を、誰1人も残さない殺人鬼えと」

「闇お観ただけで狂いますの?」

「他人からみればそう思うな…

エルガはそれも分かったんだよ。

事件を知っても他人事。

可哀相や犯人早く捕まれよ!と思うが他人事の用に思う人間だっている」

「それは…確かにそうですの」

「人間1人1人の心があり。

思いがあり。

正義がある。

色んな事件を見て狂い、闇へ堕ちていった英雄なんだよ…エルガは」


<師と弟子>


「何年ぶりだ?

お前とこうやって戦うのは!」

「半年前ですよ!

師匠は半年で殺しすぎたんです!

罪を償った人間も!」

「罪を償った?

償うだけで!殺された人間は戻るのか!

償うだけで!殺された大切な人間は戻るのか!

戻るわけが無いんだ!死んだ人間は戻らねえ!

家族や友達の気持ちを知っているのか!」

「それは…」

「ああ!そうだ!知りもしねえよな!

気持ちを与えれる訳がないんだ!経験しないと分からないんだ!」

「…」

「なにも言えないよな!俺は何百人のその人達を観たんだ!

復讐しようと犯人を殺そうとしたら返り討ちにされた人間。

復讐したら殺人犯と言われた人間。

犯人の家族だからって攻められる人間。

まだまだ色々な人間を観た!そして色々な人間の闇お!」

「それでも殺人犯を殺しても意味はない!

殺された人間は戻らないじゃないですか!」

「そうだな…それもそうだよ…」

「なら戻ってきてください!」

「だがな…俺には俺の正義があるんだ!」

「どうしてそこまでするんですか!」

「色々な人間を観たと言ったがな…

俺と仲がいい人間も居たんだよ!

俺はそっから狂いだしたんだぜ?

殺人犯を殺そうとな!

間違っていると思った日だってあった!

だがな…俺の正義はそれを許さないんだよ!」

「なら…俺の正義は師匠を捕まえるだけです!」

「話しが変わるんだけどよ」

「なんですか!」

「俺が昔の殺人犯達を殺している間に、事件とか起きたか?」

「いえ、なにも」

「やっぱりな…」

「やっぱりな?それはどういう意味ですか!」

「罪を犯したら俺に殺されると思ったんだろう。

半年で殺しまくってる俺という殺人鬼を!

まあ、知れてよかったよ…」


 これで俺は死ねる。

 こっから世界がどう変わるかは、神様達にかかっていますよ


<エルガはエイジが突き出した剣に当たりにいった。

 そのまんま体を突き破った>


「師匠!」

「お前の手で殺されるのが俺の目的だ。

ギリザン様後は任せますよ。

罪を犯したら殺人鬼が復活すると言えば信じられる…」

「その為にこんな事お?」

「何かを起こさないと行けませんからね。

まあ、狂った自分の正義を貫いただけですわ。

エイジ…お前は綺麗な手のまんま死ねよ?

俺みたいに罪を償った人間を殺すな」

「師匠…」

「本当…泣き虫だなエイジ…」

「だっで…だっで」

「エイジを弟子にして良かったと思っている。

ありがとう…さようなら…」


<エルガはギリザンとエイジの手のなかで死んでいった>

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正義 かいとも @kaitomo

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