第83話 他ギルドからの妨害行為
俺は県内のギルドの中で最も障害となり得る月夜見ギルドについて、今後どう対処していくかを考える。
1番理想なのは、提携して仲間になることだが、まぁ無理だろう。
となると、結局争うしかないのかな?
実際月夜見ギルドがどの程度の規模とかも知らないから、諸々調査するか。
またヒデキにお願いしよう。
○
調査を開始してから数日が経ち、途中段階の結果がヒデキから共有される。
月夜見ギルドはさすが県1位のギルドに相応しい規模で人数は800人程度。
そのうちハンターが300人ということだった。上級ハンターの内訳はA級が1人、B級が6人という感じだ。
上級ハンターが如何に貴重な存在かがわかる。
まぁ協会の昇級審査が間に合っていない可能性もあるけどね。
現在A級ハンターのギルドマスターは体調不良で副ギルドマスターの
あの人がトップか…
阿比留がトップになってからハンター協会との繋がりも強固なものになっているようで、利益率の高い仕事はほぼ月夜見ギルドに話がいくようだ。
まぁこれはお得意先ということで普通に有り得る話かもしれないが。
ハンター協会との繋がりの部分の情報が欲しいな。出来れぼ何か弱点が手に入ると嬉しいが。
○
月夜見ギルドの調査途中で少し問題が発生した。
ハンター協会の依頼は最近あまり受けていない状況だが、E級ハンターの茅森さんや流石くんはさすがに1番下のランクは体裁が悪いということでD級に上がるために協会の依頼を受けている。
いつもの受付嬢に細かな嫌がらせをされることは今までもあったのだが、今回は他のギルドのメンバーも一緒に嫌がらせをしてきたそうだ。
取ろうと思った依頼書を取る直前に横から奪ったり、ハンター協会を出たあとに後ろをつけられたりしている。
当面この2人が協会に行く際は、C級以が付き添うことにした。実際の被害が出てからでは遅いからな。
このギルドの特定も調査対象としてヒデキに追加依頼する。
○
追加依頼から1週間が経ち、調査が完了したため、共有会が開かれた。ヒデキが説明してくれる。
「結論から言おう。月夜見は黒だね。
ハンター協会から仕事を受けた際に幹部にお金が支払われていることが分かったよ」
幹部とそこに近いメンバーのみが関わっており、末端のメンバーは関係していないようだ。
「あとうちのギルドメンバーに対する嫌がらせも月夜見ギルドの傘下ギルドの仕業だね。幹部からの依頼で動いていたみたいだ」
明確に月夜見ギルドとしてはうちと敵対行動に出ているな。
ただ、今これが明るみになっても、そこまでのダメージは与えられないだろう。
倒すべき相手に月夜見ギルドが加わったことは間違いない。
県1位のギルドだからな、簡単には勝てない。もっと組織として強くなって行かなければ。
どう対応するかは慎重に考えないといけない。
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