第3話始まる虐め
家で俺は考えていた。
<恋人を作れば青春を謳歌しているといえるのではないだろうか?>
だが、俺に恋人ができるのだろうか、
、、、
、、、
「やめておこう、、」
できるわけがなかった。
なんなら自己紹介で盛大にこけてしまったんだ。
俺のことを認知している女子のほうが少ないまである。
なんで自己紹介こけちゃったんだろ。
今、自分が告白しているのを想像して、そのあとこっぴどく振られる場面を想像してしまった。
なんだかとても悲しい気分になってしまった。
よくよく考えればスポーツはあまり得意ではないし勉強も平均点を少し下回るくらいだ。
必死の努力でこの高校を受験して合格したのに待っているのは灰色の高校生活ってか、笑えねぇ。
「無理だな!恋人よりまずは友達を作ることから始めることにしよう。」
そんなこんなで一人ぶつぶつと呟きながら晩御飯を作っている。
俺は一人暮らしなのだ!!
わけあって親元を離れて独り暮らし
趣味は読書と筋トレ!!
スポーツは苦手だが鍛えることは好きなのだ。
でも、自己紹介の時に趣味が筋トレなんて言ったらもっと悲惨な目にあっていたかもしれない。
今はクラスで空気だけど、もしそんなことを言っていたら空気から玩具(おもちゃ)にランクダウンしていたかもしれない。
言わなくてよかった。
…………………………………………………………………………………………………
「よし!完成」
料理を作り終わり一人さみしく食べていた時だった。
俺はふと今日見ていたものを思い出した。
「明日から虐めでも起きるのか?」
まさかな、、、
月風さんをそんなに虐めることなんてできるのだろうか?
あんなに美人で見た感じ性格のよさそうな人を?
まあ、俺には関係ないことだから気にするだけ無駄か。
気にしたところで俺に何かできるわけでもないし。
でも、できれば虐めなんて胸糞の悪いもの見たくはないな。
1日目
昨日に比べて月風さんの周りの人間が少し減ったような気がする。
気のせいだろう。
もともと、あの人たちのことを意識してみたことは無いため俺の勘違いだろう。
ただ、俺はめんどくさい陽キャのいざこざに巻き込まれるのもごめんだし、何ならそのせいで昔に痛い目を見ている。
なので、俺は机に突っ伏して寝たふりを決め込むことにした。
本当は休み時間は楽しく友人と会話しているはずだったのに。
今では一人で寝たふりと、、
2日目
最初は10人ほどいた月風さんの周りにはもう1人も人はおらず目に見えて弱っていた。
最初の元気だった彼女からは想像もできないほど暗い顔をしていた。
やはり陽キャはめんどくさい。振られた仕返しで一人の女の子を陥れようとする。
しかも、彼女がいないときに聞こえてくるんだよ。
パパ活しているだとか、陰で悪口を言っているだとか、男をとっかえひっかえしているだとか
本当にくだらない。
周りに流されて噂を鵜吞みにしてその噂を疑いもしない。
しかも、その情報に信憑性のかけらもない。
これだから陽キャは嫌いなんだよ。
高校生活くらい平穏に過ごさせてくれよ。
…………………………本当に反吐が出る…………………………
3日目
月風に対する陰口が陰口ではなくなっている。
しかも、大体の生徒が彼女を無視し始めている。
人間の同調圧力というやつか。かわいそうだな。
でも、どうしてこんなも早く噂が出回っているんだろう。
まだ、谷山太陽が降られてから三日しか経っていないのに。
いくら何でも早すぎるとは思うが俺には何もできないだろうし、したところで火に油を注ぐだけだろう。
4日目
今日は彼女が学校を休んでいた。
無理もないだろう。
あんなにしかとされたり、陰口を言われているんだ。
しかも、月風さんからしてみれば理由もわからずいきなりだ。
そりゃ、学校だって休みたくもなるよな。
その間にも彼女の悪評は尾びれや背びれがついて広まっていく。
今日中にクラスだけでなく学校中に広まるだろう。
そうしてどんどん居場所がなくなっていくんだ。
やはり本当に人間はどこでも変わらないらしい。
これじゃ、昔の俺と全く同じじゃないか。
5日目
土日を挟んだ月曜日
彼女は全校生徒から避けられるようになっていた。
彼女は教室でずっと一人だった。
俺はその日帰りのSTで寝てしまったらしく教室には誰もいなかった。
結構寝ちゃったかな?
それにあの夢はぁぁ。
いやな夢を見たので気分転換に屋上に行くことにした。
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