第9話 ベリーベリー A my muskmelon melon (王女訳:とてもとても甘いマスクにメロンメロンよ)

ずっと悩んでいた

ずっと泣いていた

一番寄り添っていて欲しかった人は今日自分から離れていった

もうどうでも良い、どうにでもなれば良い

筆頭公爵家としての彼に惚れたのではなかった

仮に彼が平民でも自分は間違いなく自分は彼に惚れていた


もう、死んでしまいたい

もう、こんな思いを消してしまいたい

でも、もうきっと手遅れだ

例え死んでも、同じ苦しみを味合うと知っていても

生まれ変わっても、自分は彼を探すだろう

恋焦がれるだろう、たとえすがっても


魂に想いを刻んでしまったのだから

何度生まれ変わっても、魂に刻んだ想いは決して消えない、消す事が出来ない


コンコンと自分の部屋のドアをノックする音が聞こえた

部屋の外から彼の優しい声が聞こえた


ああついに自分の気は狂ってしまったんだろう

若しくは大天使の御使となった彼が私の首を落としに来たのだろう


だとしたらこんなに嬉しい事は無い

喜んでこの首を差し出そう

私は咎人なのだから


王女は、のそのそと歩いて部屋のドアを開けた。

目の前に彼が立っていた


「陛下から王女が泣いていると伺って

こんな時間ですが貴方が心配で

居ても立っても居られずに訪れてしまいました」


え、夢?というか私嫁?

王女殿下、超パニック(笑)


この話しを後から聞いたリーナは思った

兄、超嘘つきと、めっさ芝居がかったセリフやん(笑)


それはそれとして王女は、またまたギャン泣きした

アークは優しい言葉をかけながらシルビアの頭をその間ずっと撫でていた。


王女はかなりの時間泣いていたが

泣きやんでもアークを離さずに自分の部屋に引っ張りこんだ

ウツボもビックリの行動である

だが部屋のドアを開けたままにしておくとの条件で

アークも王女様に従い、更にしばらくの時間王女様を慰めというか、もはやあやしていた。


正直な話し、この日一日で王女は復活していた

むしろ天元突破していた。


だがしかしながら、王女はこの高待遇に味をしめてしまった。

いつも優しいが臣下の距離感をずっと保つあのアーク様が

自分に対して姫待遇、まさに姫待遇をしてくれるのだ。


(いやべー止められない 王女談)


王女様は粘りに粘って、この高待遇を五日に渡って超満喫した


チャカチャンチャンチャン

第一王女殿下はレベルupした。

強さが上がった

アークへの忠誠心が上がった

スキル尽きない想いを習得した

職業がアーク親衛隊隊長からアーク神狂信者となった


レベルupとかは嘘である、だが内容的にはこんな感じである

リーナの周りは割とやばい人だらけであった

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