ビビりな私がRRRを観てきたら

今井ミナト

はじめに

 しばらく前にRRRを観てきました。


 せっかくだから感想をまとめようと思ったのに、日付が昨日から数日前に、さらにしばらく前に変わってしまいました。


 「すごい! 観てよかった!」みたいな表面的な感想と、言葉を失ったような「うう……」とか「ええっ!?」とかの抽象的な感想は出てくるのになかなか言語化ができなくて困りました。


 反芻するように、ゆっくり数日をかけて考えてもどんどん気付きが出てきて今も困っています。(楽しい)

 記憶と妄想の境目も怪しくなってきているし、答え合わせをしにいかないといけないのかな……?


 書いているうちに、読書感想文が苦手だったことも思い出しました。

 それでも、語りたくなるRRR。すごい。


 内容の間違いなどありましたら、お許しくださいね。



 様々な方の『面白い!』というお勧めで興味を持ち、 『ナートゥダンス』は履修済み、くらいで映画館に向かった私。

 『トラウマになった』というノートが『映画を見たことがないのか』と叩かれていたなぁ、くらいの予備知識はありました。


 大多数が叩くってことは、基本的に明るいノリなのかも。3歳以下もウェルカムな回があったくらいだしね!


 私の知っている3歳は、『アンパンマンのにじオバケ』に怯え、『プリキュアのパワーアップ回』に絶望泣きし、『テルマエ・ロマエのオーケストラ』くらいでダメなかんじだからめっちゃ余裕!

(※ それぞれ別の子のエピソード)


 そう。ことわざにもあるとおり、ビビリの子はビビリ。

 周りにビビリが多過ぎて、感覚が麻痺していることにすら気づいていなかったのでした。



 ※ RRR未鑑賞の方向けに注意事項


  ① 暴力描写がそこそこあります

  ② 子供の不幸が地雷だと厳しいかも?



  以下、ネタバレを含みます。







 そうして、にっこにこで始まったRRR。


 マッリの美しい唄声と総督婦人の可愛いおねだりから、場面は一気に不穏に。あ、あ、あ、あ゛あ゛あ゛ーー!!!


『マッリ!!!!』


 落ち着け、落ち着くんだ。まだ冒頭。いける、大丈夫だ。

 耳の奥でまだ助けを求める声がしている気がするけど気のせいだ。いける。


 始まる無双。暴力と血。心を落ち着けている暇なんてない。え、え、えっ? 主人公っ!? こわっ!


 どうしよう。今思い出したけれど、私アクション苦手だった。痛いの無理だ。

 身近なアクション映画好きは父くらい。遠ざけるまでもなく、関わらないまま十年以上が過ぎていたせいで忘れていました。


『暴徒よりも彼が怖い』


 そうだよね、上官氏。わかる、わかるよ。

 とりあえず、この無双が当たり前でなかった幸運を喜ぼう。大丈夫、いける。

 だって、この映画はダブル主人公のはずだもの。


 そうして、画面に現れたのは、頭から血をどぷどぷかぶる筋骨隆々の髭男。

 い、いける、かな!?


 

 こうして始まった私の初RRR鑑賞。


 こんなにビビりでも、ちゃんと「凄かった! 観てよかった!」と映画館を出ました。

 最後まで観れるか不安になったところから、ここまで盛り上がらせてくれるRRR本当に凄い。


 179分もあるのに、体感は90分くらい。

 大迫力のシーンの連続と情報量の多さにぼうっとしつつも、言葉にできない感情が胸に渦巻いているようでした。

 ビビリには観ているのが辛いシーンも多く、慣れない刺激にくらくらしていたのもあって、もういっぱいいっぱい。「面白かった!」とは言い切れませんでした。


 何回もは行けないな、と鑑賞直後は思っていたはずなのに。

 だって、こんなに好きになってしまった彼らの辛いシーンは余計にもう観られない……。でも、でも。


 そこから数日。

 苦手要素からのショックから立ち直ると、魅力的だったところばかりが思い出されて、考えるのがやめられない。


 間違いなく凄くて魅力的な映画でした。

(お勧めツイートありがとうございました)



 「面白い!」という方々の感覚とはずれてしまうかもしれませんが、もう少し語らせていただけると嬉しいです。

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