プロローグ
鳥のさえずりで目を覚ましたソフィアは大きく伸びをする。
「ん~。今日もいい天気ね」
「お姉さん。おはよう。ご飯できてるよ」
ポルトの声に反応すると身支度を整え一階へと降りる。
「今日はパンに目玉焼きにジャガイモのスープだよ」
「美味しそうね。それじゃあ早速食べましょう」
「「頂きます」」
なんてことはない穏やかな日常の一時。それがつい最近まで脅かされていただなんて思えないほどに本当に何もない一日の始まり。
「はぁ~。美味しかった。それよりソフィー。黒の集団が解散したんだって」
「えぇ。昨日レイヴィンさんが来てねそう話してくれたのよ。だからもう心配いらないわ」
至福の一時を過ごして幸せな溜息を吐き出しながらポルトが言うとソフィアはそれに答える。
「ようやく落ち着いて暮らせるんだね。おいらスリリングなのはもうこりごり」
「私もよ」
二人は言うとにこりと笑い合う。もう狙われたり攫われたりする心配はないのだから。こうして工房での一日が幕を開けた。
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