第9話 休息

帰り着くと、多くの使用人たちが迎えてくれた。


なんだか照れ臭かった。




「リア様。」


私はカムイ君の前で部屋の床に正座させられている。


「はい。」


「言いましたよね。いちはなに唆されても護衛をつけずに敷地の外には出るなと、何度も。」


言われていたのか。


そりゃそうだよな。王女だもの。


「ごめんなさい。」


私は土下座して謝った。


「ほんとにもう、何回目ですか。貴方がとても強い方だというのは百も承知ですが、それでも貴方はモンスターが怖くて戦えない。それに1人で生きていく力はないということはご自分でも十分承知しているはずです。」


おっしゃる通りです。叱られたのは久しぶりだ。怒られないように、怒られないように日々怯えながら生活していた私にとって人に叱られるのは何年振りだろうという感じだった


「いちはなにもよく言い聞かせましたが、リア様も断る時は断るそれがお互いのためでもありますからね。」


「だけどさそう言ったって、私も外で遊びたいこともあるし。」


「はっ?」


急な冷たい返しに私は怯えた。


「リア様いつのまにそんなにわがままになられたのですか。いちはなに何か言われましたか?」


「いや、そういうわけじゃなくて。」


「わかりました。ええ。私はこれからするべきことがありますので戻りますが、今夜まだ話すことがありますので。どうぞそのおつもりで。」


「はい。」


はあ、まだあるのか。


自分の部屋に入ってすぐベッドに倒れ込んだ。


こんなに動いたのはいつぶりだろうか。


疲れてはいるけど、筋肉痛にはならないんだろうな。


なんとなくそんな気がする。リアさんの体は私の本当の体とは違う。


見た感じはどこにそんな身体能力が隠されているのかわからないぐらい華奢な感じがする。


それからお風呂に入った。


そしてまじまじと自分の体、リアさんの体を見つめる。


うん。女の子らしい体だ。


自分の体を見て興奮してるって周りから見たらかなりやばいな。


周りを見回す。


大きな浴室には私しかいない。


だよね。良かった。


と、思ったその時だった。


「リッアちゃーん」


背後から急に抱きつかれた。


大きな胸の感触があった。


「えっ?」


その声は、いちはなちゃんだった。


一体どこに?


「いたの?」


「ふっふっふっ。私ちゃんを侮る無かれだよ。」


いちはなちゃんは私の身体中を触ってきた。


「なっ何するの。くすぐったいって。」


「ふんふん。リアちゃん相変わらず可愛い反応ですなー。」


いちはなちゃんは私をくすぐってきた。


「やっ、やめてって。」


久しぶりにくすぐられて笑った気がする。


しばらくするといちはなちゃんはくすぐる手を止めた。


「ん?」


いちはなちゃんは少し私から離れた。


「何?」


「いやいや、良かった。笑ったところみられて。なーんて。」


「心配してくれてたの?」


「私のせいで危険な目に合わせちゃったからさ。その、無理矢理でも笑ったところ見たくて。ごめんなさい。」


いちはなちゃんは私にお辞儀した。


「気にしてないって。」


私はいちはなちゃんの頭を撫でた。


「私のこと嫌いになってない?」


「なるわけないじゃん。いっちゃん大好きだよ。」


「へへへ。ありがと。」


その後私はいちはなちゃんとゆっくり疲れを癒した。


そしてまた自分の部屋に戻った。




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囚われるなら君がいい〜イケメンだろうがお仕置きには屈しません〜 かれは @zonorei14

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