第48話 迷宮探索ギルドにて②
ジイン 「フィアー様・・・混成呪詛とは一体?」
フィアー「うむ、二種類以上の呪詛を混ぜ合わせた呪術・・・ミーシャ様には
ジイン 「
フィアー「悔しいが呪詛を施した相手の方が上だった」
ベリル 「信じられん・・・お主ほどの男を上回るとは・・・」
フィアー「私もまだまだ未熟者ということだよ、ベリル」
フロウ 「・・・解せませぬ・・・ならず者の中に高位の司祭がいるとは考えられないのですが・・・」
シャヤ 「・・・確かに不意を突いたとはいえ、あまりにも脆かった・・・」
アボス 「そうだな、頭領も取り立てて強いと云うことはなかったな・・・それに大方は冒険者崩れの連中だからか・・・」
ジイン 「なおの事、おかしくありませんか・・・ギルドマスターは何かご存知ではないのですか?」
フィアー「ベリルよ・・・彼らにも助力を仰いだ方が良いのではないか?」
ベリルは暫し、天を仰ぎ、大きく息を吸い込んだ。
ベリル 「アボス、ジイン、フロウ、シャヤよ、お前達の力を貸してくれぬか?」
アボスは3人と顔を見合わせて頷くと・・・「無論です、お伺い致しましょう」
ベリル 「・・・出来れば巻き込みたくは無かったのだが・・・」
アボス 「リーダー、何を水臭い事を・・・」
ジイン 「そうですよ、この件は、僕達が首を突っ込んだんですから」
フロウ 「その通りです、どうか、お気になさらず」
シャヤ 「・・・もう既に巻き込まれているから大丈夫・・・」
フロウ 「こら!シャヤ、そういうのは思ってても言っちゃダメでしょ!」
ジイン 「フロウさん・・・心の声が
フロウ 「あっ」
アボス 「リーダー、気にせず話の続きをどうぞ」
ベリル 「いや、気にするよ!」
フィアー「はははっ、なるほど・・・ベリル達が肩入れしたくなるわけだ・・・ユーモアに富んでいるがそれでいてキチンと実力も兼ね備えているとは面白い・・・それでは気にしているベリルに代わって私が話そう」
「「「「よろしくお願いします」」」」
フィアー「此度の件はこの地を統括している領主・・・アイラード辺境伯と対立しているイータクアー侯爵の仕業とみている・・・既にある程度の証拠は掴んでいるのだな、ベリル?」
ベリル 「うむ、イータクアー侯爵領に密偵を送り込み調査した結果、取り巻きの子爵や男爵を使って、ならず者を雇い、この誘拐事件を企てたようだ」
ジイン 「なるほど・・・では普通に糾弾したところでは駄目ですね」
フロウ 「子爵や男爵達が勝手にやった事だといってお終いか・・・」
シャヤ 「・・・トカゲのしっぽ切り・・・」
アボス 「頭領が自白したとて、知らぬ存ぜぬで押し切るか・・・」
ベリル 「まぁ、そこは領主様と話をして煮詰めていくつもりだ、その時はよろしく頼む、いずれお前達にも領主様からお呼びが掛かると思うがな」
4人 「「「「????」」」」
ベリル 「まさかこれだけの活躍をしておいて呼ばれないとでも?」
アボス 「・・・いえ、あまり実感が・・・あの時はみんなが出来ることをやっただけなので・・・」
ベリル 「ならず者の捕縛に人質の救出、更に治療、手当・・・」
フィアー「4人の功績は大きい・・・それに呼ばれるとしたら君達にベリル、レイテ、ロンドネ女史、私の8人かな」
ベリル 「お前達は探索者代表な」
アボス 「ちなみに拒否権は・・・」
ベリル 「ある訳ないだろう、諦めろ」
ジイン 「ですよね、うわぁ、領主様とご対面かぁ・・・」
フロウ 「考えただけで緊張してくるな・・・」
シャヤ 「・・・3人とも頑張って・・・」
フロウ 「シャヤもだよ!」
ベリル 「手間を取らせて悪かったな、後日、連絡するから又、来てくれよ」
アボス 「わかりました、では失礼します」
「「「失礼します」」」
4人は迷宮探索ギルドを後にして拠点に戻った。
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