第44話 ならず者の末路

 覚醒したジインの聖術「絶対完全回復アブソリュートフルリカバリー」によって、ミーシャ・カルツオーネは症状が回復したが、その後にジインは倒れてしまった。

フィアー「む!これはいかん!魔力枯渇症か・・・レイテ殿、済まぬが彼にこの魔力回復薬を!」

レイテ「うむ、ジイン君ゆっくりでいい、飲めるかい?」

ジイン「は・・・はい・・・ありがとうございます・・・」

 魔力回復薬で染み渡るように魔力が戻ってくる・・・

レイテ「ジイン君、しばらく休んでなさい」

ジイン「ええ、そうさせてもらいます」

 ジインはそう言って近くの岩場に腰をおろした。

レイテ「フィアー殿、あの聖術はもしや・・・」

フィアー「うむ、絶対完全回復アブソリュートフルリカバリー・・・聖者と呼ばれる者が極めし至高の回復術・・・この目で見ることができようとは・・・」

レイテ「なんと・・・」


 ~~一方、広場では~~

探索者達「ギルドマスター、ならず者は全員捕まえました!」

ベリル 「よし!では引っ立てろ!」

ロンドネ「ベリル、私はミーシャの所に行くよ」

シャヤ 「・・・フロウ、まだ終わってない・・・」

フロウ 「そうだ・・・ギルドマスター、まだならず者を指揮していた者を捕まえていない!」

ベリル 「2人とも、その心配には及ばん・・・」

フロウ 「え・・・?」

シャヤ 「???」

ベリル 「既に手は打っておる・・・に任せておけば間違いは起こらぬ・・・」ニヤリ


 ~~秘密の抜け道~~

おかしら「ふぅ~やれやれここまで来ればもう安心だ、さて次は遺跡の町キーレの地下陵墓にでも行くか・・・確か叛逆者はんぎゃくしゃ達が立て籠もっていると聞いたな・・・騒ぎに乗じて荒稼ぎができるな!ハッハッハッ!!!」

??? 「残念だが貴様の行くべき所はすでに決まっている・・・」

おかしら「何!!だ、誰だ!」

??? 「外道相手に名乗る名前などない・・・」

おかしら「くそっ!どうしてこの抜け道が・・・」

??? 「お前のような者の考えていることなど手に取るようにわかる・・・」

おかしら「ほざきやがれ!!!邪魔する奴は殺す!!」

 おかしらは剣を抜き襲い掛かってきた!!!・・・がどうも様子が変だ・・・

おかしら「ん?な、なんだ・・・体が動かねぇ・・・」

??? 「愚か者が・・・ただ、喋っているだけだと思ったのか・・・貴様は既に我が術中に嵌っている・・・縛唆躊陣ばくさちゅうじん・・・」

 なんと、おかしらの体に糸が巻き付いている!!

おかしら「なっ!こ、これはいつの間に・・・だがこんな糸ごとき引き千切ってくれるわ!ぬぅぅぅぅん!」

 おかしらは渾身の力を込めた!!!・・・が体に巻き付いた糸は切れる事はなかった・・・

おかしら「ば、馬鹿な・・・なぜこのような細い糸が千切れないのだ!」

??? 「それは鋼鎖糸こうさしと言ってな、はがね並の強度を持つ糸だ、簡単には千切れぬ・・・」

おかしら「く、くそぉぉぉぉぉぉ!!!」

??? 「少し眠っていてもらおうか」

 ???は、おかしらの首に当て身を食らわせて気絶させた。

??? 「捕縛完了・・・収納ストレージ、車輪付き担架ストレッチャーにこいつを乗せてと・・・」 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


さて、この「???」は一体、誰なんでしょうか?(笑)



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