陰陽師妖怪奇譚〜最強までの道〜
ちーずけーき
その壱、「私は転生者だ」
私は陰陽師だ、しかも一級陰陽師
私が住んでいる世界には妖怪という人間の恐怖心で出来た生物で溢れていた
だが一般人では妖怪を倒せない、私達陰陽師にしか見えないし倒せないのだ
世の中は階段、と言い突然姿を消した人間を『神隠し』と言ったり『神罰』など誤魔化していた
まあ仕方のないことだが妖怪に襲われたら死体だけでも残ったら奇跡だ
普通ならば肉片なども残さず潰され見ることも出来ぬ惨劇になるからな
私は公暁邦光(くぎょうくにみつ)、邦光と言う
公暁家は代々上級陰陽師を排出しており歴代の当主は皆一級陰陽師だ
あの家は男女の服装がいつも逆で男は女向けの服を、女は男向けの服を着せられていた
話は擦れたが、私は今日も妖怪を払っている
一般人の目には見えぬよう影で払うのだ
だから世の中は私達の存在を信じないし私達も明かそうとはしない
明かしてもこっちが困るだけだから
一応言っておくが私は転生者だ、しかも前世は日本人の
よく覚えていないが仕方ない、だって私が公暁邦光になってからもう10年も経ったんだから
この10年間、0歳から転生して親に媚びを売りながら耐え忍んできた陰陽師生活
今年10歳になり、ようやく私も陰陽師として認められた
だが一人では依頼を受けられないとされ、私と同い年の子と組むことになった
この世界に生まれて良かったことなど殆ど無い
強いて言えば美貌だな
長い黒髪に切れ長の黒目、絶世の美男子だ
まあいい、それより私は今日、そのメンバーと会うのだ
私は今、何故か畳に正座させられている
「邦光、貴様何故儂の盆栽を壊したのじゃッ!?」
ああ、少しだドジって屋敷の瓦から落ちた時に割ったアレか
この怒っている爺さんは公暁家の当主、公暁三郎、私の祖父だ
私は土下座していつも通りの言葉を言った
「反省しています、お祖父様。ですから今回は見逃してくだされ」
「ふっまあいい」
くっ、チョロいの爺さん
もうこのやり取り108回目だからな
「オッラァァァァ」
直後、私と爺さんの間に謎の人物が介入した
赤髪の私と同じくらいの少年だ
あ、コイツ死確定じゃん
だって襖破って爺さんに蹴り入れているんだぞ
爺さん案外強いからな?
私一度も勝ててないもん
こう見えて私も一級陰陽師だからね?
でも爺さんと同じ一級でも格が違いすぎるからね
陰陽師と妖怪には階級がある
妖怪の階級はシンプルだが陰陽師は特殊でと耐えば二級の陰陽師は二級の妖怪を払えると言うことで実際一級とほぼ変わらない
陰陽師には色々な異能があり選べないが私の異能は超便利だった
知らない人にはドン引きされるだろうが
自分や他人の魂に触れ体を変形させたり生物を殺したりできるのだ
勿論妖怪にも効く
だから空を飛びたい時は体を変形させて飛べるし戻りたい時は元に戻せばいい
たったそれだけ
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