霹靂の魔法使い(カクヨム)

GVVCL_A01

プロローグ ネフェロマ

 ある男は、私にこう言った。

「この世は神によって創造されたが、神は造られたものを放棄なされた。」

 男がなぜこのような言葉を私に伝えたのか、そのときはよくわからなかった。

 ただ、その言葉は、どこか寂しそうで、何か悔しそうでもあった。

 なぜ、今になってこんな昔のことを思い出していたのだろうか。切り替えていこう。これから仕事だ。


 私たちがこれから観測する世界は、星の一族によって管理されている。

 これが意味することは、今はまだわからなくていい。

 星の一族は、世界の代理人として神からその全権を任されており、その世界の名を『ネフェロマ』という。

 ネフェロマでは多くの種族が暮らし、その自然環境は地球と大きく異なる。

 この世界を観測することはあなたたちにとって、驚きと感動、時には怒りの感情も湧き出てくるだろう。

 しかし、これからこのネフェロマで起こる全ての事象に、私たちは干渉することができないことを覚えておいてほしい。

 観測対象に干渉することは星の契約に反することであり、厳しく罰せらるでしょう。

 そのことを覚えて、これからの観測ライフをお楽しみください。


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