電信柱と車椅子

@itadaskimanmosu

第1話 脱出

その日、母は泣いていたらしい。僕は泣けなかった、その時は…。

周りの環境が大嫌いだった。日本から脱出しようと、うずうず過ごした数年間。

「何とかカタコトの英語が話せる…」っと思っていた。

実際、これまで生き延びてきたのだから、何とかなっているんだろう。まだ見知らぬ君のおかげで。


飛行機もろくに乗った事がない僕は、小さなスーツケースを転がしてロスアンゼルスにたどり着いた。脱出成功⁇

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