第30話 種族のステータス

 ガランさんって33歳なんだね。意外と若いんだ。


 さて次、ビクタルさんを見てみよう。


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 ビクタル・オーレンス

 ドワーフ男性

 101歳


 体力: 124

 魔力: 62

 筋力: 131

 知力: 54

 器用: 61

 敏捷: 28


 能力: 次元箱 斧術+3 槌術+2 盾術 土王の鉱術  

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 うお…101歳なんだ。

 敏捷は見た目のままそこまで速く動けるとは思えないけど、ガランさんよりも力とか上だし、土王の鉱術ってなんだろう?今度聞く機会あったら聞いてみよう。

 次はその後ろを歩いているチーヌさんだ。


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 チーヌ・バリカード

 チーター種、獣人女性

 29歳


 体力: 46

 魔力: 15

 筋力: 33

 知力: 55

 器用: 91

 敏捷: 102


 能力: 短剣+3 弓術+2 剣術 夜目 罠解除術   

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 なるほど。

 やはりチーヌさんは、器用さと、敏捷性に優れているんだね。

 夜目も効いて、罠解除のスキルがある。


 次は、2人仲良く歩いている、ヴィルトスさんとアイネさん、見てみよう。


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 ヴィルトス・シルヌス

 エルフ男性

 112歳


 体力: 28

 魔力: 82

 筋力: 19

 知力: 72

 器用: 26

 敏捷: 30


 能力: 次元箱 水魔法+1 風魔法+1 火魔法 土魔法 雷魔法 光魔法   

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 おお…ヴィルトスさんって、いろんな属性の魔法使えるんだ…?

 イルと同じエルフ族でも、学ぶ方向の違いでこんなステータスになるんだね。

 イルはどちらかと言うと剣技の方だもんね。

 アイネはどうだろ?


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 アイネ・ルンドクレン

 人間女性

 28歳


 体力: 18

 魔力: 55

 筋力: 17

 知力: 48

 器用: 25

 敏捷: 28


 能力: 次元箱 水魔法+1 光魔法+2 火魔法 風魔法   

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 ふむふむ。

 そう言えば、ヤム車の中で回復魔法って言うのは、光と水魔法の混合って言ってたな。これを見ると光魔法ってのが回復魔法の要なのかな?


 チラっと隣のイルメイダを七羽は見る。


 隣のイルも同じ順番で鑑定して見て行っているみたいだね。

 さてと、最後はあの無口で謎の多い女性、シャルヴル・ソーリンさんだ。


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 シャルヴル・ソーリン

 サファギン族女性

 25歳


 体力: 55

 魔力: 121

 筋力: 70

 知力: 22

 器用: 65

 敏捷: 34(水中201)


 能力: 次元箱 水魔法+5 光魔法+2 海神通力   

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 え?サファギン族?…海神通力??

 …いや、それにしても、25歳でこのステータスは凄いぞ…。

 兜を脱がないからどんな種族か分からないけど。カッコで水中って出ている所からすると、海や川などから進化した種族なのかもしれない。


 ポンポンとイルメイダは七羽の肩を軽く叩く。


「見ましたか?」

「うん。見た、イルあの種族に関して聞いた事ある?」

「いえ、私は初耳です。いったいどんな人なのでしょう」

「まあ、仲間だし。その内教えてくれるんじゃないかな?」

「そうですよね」


 いろいろな種族を見て来たけど…

 初期ステータスで言えば、人間が最弱なのは分かった。

 アイネとか人間だけど、しっかり鍛えている方だ。その辺にいる男性よりも少しは強いからね。


 そして獣人は、種にもよりそうだけど、そもそも身体能力が高い。

 魔狩人で一番多いのは獣人だそうだけど納得できるステータスだった。

 何の獣人種かによって、特有のスキルを持っていそう。


 エルフ族は知力、魔力が高い。

 約千年は生きると言う長命なだけあって、身体を鍛える事も長年出来そうで成長は計り知れない。精霊術とやらを使えるのもエルフ族だけだ。


 ドワーフ族は、筋力と体力は高いが素早くはなさそうだ。

 そこは見た目のイメージ通り。でも、聞いた話では約500年は寿命があるそうで、エルフと同様長命で成長は凄そうだ。

 後、土王の鉱術ってのがなんなのか分からないけど、物作りが得意な種族なのでソレ関係かもしれない。


 そして、謎なのがシャルヴルさん。

 サファギン族だ。

 イルも聞いた事がない種族だって言ってたから、この世界で珍しい種族なのかもしれない。ステータスから推測するに、海、川などの水関連の種族なのは間違いない。

 水の中での敏捷は200超えあった、これは水中での動きは凄いと言う事だと思う。

 若年25歳でステータスがずば抜けているのもそうだけど、海神通力と言う謎のスキルを持っている。


 この世界は生きている。

 オルキルトさんが去った後、約9000年。

 魔物がその間に氾濫しているように。

 進化の過程も、いろいろな種が進化した姿かもしれないしね。


 まだ他にもドラゴニュート族、ホビット族なども見たし。

 他にもいろいろな亜人種族がいるのかもしれない。


「鑑定って楽しいですねぇ。んふふふ」

「イル…一応、プライベートな事だから僕は早々には見ないようにしてるよ?」

「あああ…ごめんなさい…」

「まあでも、敵とかの力量をあらかじめに確認出来るから、それはそれで良いかも知れないね?」

「はい。後、武器も見たんですけど、本当にしっかり数値化で見えました」

「うんうん」


 イルも脳豆一個食べただけで、ステータスが著しく上がっていたから。

 相当強くなったはず…。それはそれで良い事なんだけど、問題ないとは思うけど…副作用が起きないか心配だし、しっかりと僕が見守っておかなきゃ。


 ◇


 アビライ町の迷宮遺跡に着いた。

 ここの迷宮遺跡も建物の頭の建築は、槍先が天を指すように伸びていた。


 すでに、ここも魔狩人協会が占拠して封鎖していた。

 ミロクの一声で僕らは中へ入った。


 遺跡の門を開けて中へ入ると広間があり、その先にも扉がある。

 少し違うけど、大体はグランリア町の迷宮遺跡と作りは一緒のようだ。


 祭壇のような場所に行くと、コンソールのような場所に僕は一直線に向かった。


「イロハ殿?…」

「まあまあ…見とけって」


 ミロクが僕の行動に疑問を持った所で、ガランがミロクにそう言葉を掛けた。


 僕が手を翳すと、操作画面が目の前に浮かび開いた。


 ≪アビライ迷宮遺跡、使用者権限モード≫

 ≪現在自動停止中:開放オフ≫

 ≪迷路タイプ:フィールド≫

 ≪階層3,4,⑤,6,7,8,9,10~50≫

 ≪宝箱:30~50個 アイテム生成設定:ランダム≫

 ≪階層ボスモンスター設定:5≫

 ≪注:ここでは開放オンオフ、階層設定しかできません。迷宮タイプ、モンスター設定、宝箱設定などはメイン創作設定でして下さい。≫



 やはり停止中になっている。

 5に〇が付いているって事は、ここは今5階層までの設定になっている。

 後は…迷宮タイプが、グランリアは迷宮タイプだったのに対して、ここはフィールドタイプってなってるな…フィールドタイプってどんな所なんだろう。


 宝箱設定とかは、やはりここからでは出来ないみたいだけど…。

 5階層までに落ちている数が30~50個って事で、階層ボスは⑤だから5つのボスが居るって事なのだろうけど、減らす事が出来たらボスのいない階層とか出来たりするのかな?


 開放をオンにすれば…と。


 僕が操作を実行すると、祭壇付近に縦台円形のゲートがヴンっと開いた。


「「「「おおおお…」」」」


 ミロクとビクトル、数人の協会職員が声を上げた。


 皆の所に戻るとイルが隣に来た。


「イロハさん。鑑定持っていても…私にはその操作する物は見えませんでした…」

「そっか、そうかも知れないね…」


 あれは使用者権限モードって出ているし、予想通りイルには見えなかったみたいだ。



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後書き。

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