黄金

少しは外に出るべきか

ぼんやりした頭で外に出る


踏んだツツジの花が恨めしそうに私を追ってくる

そんなつもりはなかった

ふやけた視界

逃げるように部屋に帰る


テーブルの上

ひしゃげた空き缶

理性の抜け殻


放り込んだビニール袋には

現実から目を逸らした回数と同じだけ

金色の缶がころがっている


何もないことが嫌なのではない

何もないことが見えてしまうのが嫌なんだ


視界がぼやければいい

いつまでも、ぼやければいい



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