神仕官 森田朱音

かんな かんなび

序章

 全てには、があることを示して置きたい。


 時は、平成二十七年の年初めのことである。


 世間は、年末年始の休暇明けで正月気分が残る様子で足取りがどことなく重い。


 しかし、海外ではそうではなく、憎悪や悲哀に満ちており、状況がよろしくない。


 この様な最中、高く天の原を統治していらっしゃる神が『』を弓で引き、お飛ばしなっさた。


 『何か』は天から地へ向かい、雲を突き割る速さで日本の上空へと至った。一瞬静止し、再び向かい降りて参り、ここに辿り着いた。


 それをはじめに手に取り、持った人こそ、この顛末のだろう。


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