風を切れば 暑さひりつく 40℃

 風を切れば 暑さひりつく 40℃


 普通、バイクでスピードを出すほど風に体温を奪われて涼しさや寒さを感じるはずだ。


 ところが、わたしが暮らす町の三月や四月は酷暑だ。気温が40℃超になることも。アスファルト上は逃げ水が揺らめく。


 そんなときにバイクに乗れば加速するほど強く熱く、ドライヤーのような熱風が顔を撫でまわす。体温を奪うのとは真逆に、身体が加熱される。


 もちろんスピードを落とせば、熱風の出力は落ちる。但し、その分長い時間、ヘルメット越しに強烈な直射日光の熱で、頭を豆のように炒られる気分を味わう。ハゲだけに尚更だ。


 どちらにしても暑季にバイクに乗る限り、この灼熱からは逃げられない。

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