連歌試作001
@ef_utakata
第1話
1. たましひが
E線→独語、ふるえる→つめたさ
2.
つめたさ→雪原・溶ける、憶えてる→追憶
3. 追憶のあしあとだけが雪原に舌先のみで溶けるわたくし
雪原→冷め切った、溶ける→マグ
4. あまりにも青、バルコニー、冷め切ったマグの底から広がる空は
冷め切ったマグ→凍れる朝
5. 安らかに凍れる朝の音楽に魅入られているきみを眺める
凍れる→溶かされている
6. じんわりと陽は見下ろして梢から漏れたひかりに溶かされている
ひかり→ひかる 溶かされている→泣き濡れて
7. 泣き濡れてひかる頬にはあのひとの面影だけが貼りついている
あのひと→あのひと
8. あのひとと道を違えた瞬間を
道→四つ辻
9. 四つ辻のむこうがわから君は呼ぶどこに還ればよいのだろうか
四つ辻→悪魔(四つ辻に罪人を埋めたのは、悪魔となって蘇ってもどこにいけばいいが分からないようにするため。)
10. ごくまれに名前で呼んで抱きしめる悪魔のようにやさしいあなた
悪魔→契る
11. 心臓を抉る傷までつけたのに契ることのみできないでいる
心臓→胸郭の鼓動
12. 胸郭の鼓動はいつも眠たげで抱くときだけはアレグロでいて
アレグロ→速度
13. あのひとがぼくを求める速度まで追いつくことはあきらめている
速度、追いつく→列車、遠ざかる
14. ドア越しに見つめたきみは遠ざかる違う列車を選んでいたら
遠ざかる→去り際
15. 去り際のひとことだけを思い出す「君はだれにも似ていない」春
春→あたたかな
16. ぼろぼろの、でもあたたかな空洞に賛美歌だけがこだましている
ぼろぼろ→傷跡
17. 心臓に見つけるだろう傷痕をあなたを抱くもうひとりのわたし
心臓→胸元 もうひとりのわたし→写像
18. ユニークな写像をなぞる今日だけはこの胸元を見せないでいる
写像→合わせ鏡
19. 壇上できっとあなたが振るうのは合わせ鏡のような旋律
壇上→脚光(フットライト)
20. 脚光のすき間つらぬく輪郭に身じろぎしないきみを見つける
序盤は書いてて結構エロい方向に行くな……と思うなどする。一首目をエロく取ってしまった自分のせいではあるんですが。あと途中で下書きを消してしまって思い出すのに苦労した。元通りにはならなかった。
なんだろう、音楽(指揮者)をやっている男が、妻の妹と不倫旅行し、その後別れる。その後女は男のことをぼんやりと思い出している春。そんな場面だろうか。
連作20首をどんな展開になっても何とか仕上げる、というのを目標にやってみたが、別段趣味でもない展開になってしまってまあやりにくかった。時間もかなりかかってしまった。
恋愛とか季節の巡りとか、うたの題材になりそうなものを放り込みながらなんとかことばとことばの間の関係性がうまく沸き立ってくるのをいのるばかり、そんな感情になった。
読み返してみると、改めてうたとうたの繋がりがやや牽強附会に過ぎるのでは、と思うところはある。いちごつみのようになったところも、やや遠回りに意味を組んでやったところもある。このあたりはうまく操作できるようになりたいところである。
面白くなくても、あと二回ほどはやってみたい。
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