第49話 百合さんとクリティカルヒット


「最っ高ぅ」


画像データ共有後、爆乳姫子さん すぐにやってきましたよ。


スケジュールは良かったのですか・・・

もう変更した・・・あぁそうですか。

相変わらず出来る女ですね。


それにしても百合さんの優先度が高すぎませんか。



「こんな百合ちゃんを見られるのは今だけでしょ 優先度マックスよ。

『最優先事項 特一級 松のコース』で対応しなきゃ」


そんな優先度初耳です。



見ているだけでは飽き足らなくなったようで、百合さんにお願いしてランドセルを貸してもらう始末


自慢気に貸し出す百合さんと喜んでランドセルを背負う爆乳姫子さん


もうなんだか・・・



「姫子お姉さん えっちです」


うん いろいろとえっちです。姫子さんランドセル禁止です。

風紀委員会により決定されました。

R-じゅうななさい指定です。


――――



わちゃわちゃと楽しんでいる間に『百合さんを愛でる会』参加者が増えて参りました。


ロリ大好きエンジェル先輩 やはり呼ばなくても来ていただけると思っていました。


あの可愛い画像見たら飛んできますよね。

『最優先事項 特一級 松のコース』だそうですからね。



水玉さんもお母様と来てくれました。可愛いですね。それに綺麗になりましたね。

中学校では水玉さん争奪戦になるのではないでしょうか。

(百合さんは売約済みのため除外)


百合さんとじゃれ合う姿がたまらなく尊く感じます。


水玉さんのお母様もセーラー服いかがでしょうか。お似合いになると思いますよ。(真顔)



意外なところで想い人ひーくんもお母様と一緒に登場です。制服で来てくれました。

ちょっと大人ぽく感じますね。カッコ良いですよ。


三人で写真を撮ってあげますよ。ひーくん両手に華ですよ。テレ顔がお可愛いことです。


もちろん百合さんとふたりでも撮りますよ。


もっと寄ってください。袖が触れるまで寄ってください。

腕組んでも良いですよ。むしろ腕組みなさい。(聖女の圧力)


良い写真が撮れました。真っ赤になったおふたりがもう可愛くて・・・


いつかこの写真を見てふたりが懐かしく笑う未来が楽しみです。





同時開催されたのは、百合さんのお母様となぜか私の母まで参加して首脳会議です。


私が途中参加する前に『あの写真は披露宴で使いましょう』が決議されたようです。


ひーくんのお母様もふたりの写真が撮りたくて制服を着せて駆けつけたそうです。

ぐっじょぶでございます。


そしてランドセル問題が議題としてあがりました。

みなさん好意的に受け止めながらも「普通ではない」ことをすればいじめの標的になるのではとの心配の声


親御様としては当然の心配ですよね。



『個性』として受け止められるのか『異端』としてはじかれるのか


多様性を認める社会は進んできましたが、子供たちの世界ではどう受け止められるのでしょう。


不安です。




「おれもランドセルにするから」


突然ひーくんからの発言



「おれもランドセルにしたら百合が仲間外れじゃなくなる。 

 ランドセルかっこいいしさ」



・・・ひーくん カッコ良いですよ。



百合さん固まってしまいましたよ。信じられないと言う顔して見つめていますよ。


お母様方も固まってしまいました。



「少年っ かっこいいぞ 百合ちゃんを頼んだぞっ」


ひーくんの背中をバンバン叩きながら・・・

そのセリフ エンジェル先輩が言うのですか。



「ランドセルの方がかっこいいと思っただけだし・・・ 

 べつに百合のためじゃ・・・」


正統派ツンデレ頂きました。



「ありがと・・・」


百合さんくねくねして恥じらう姿 お可愛いことです。


もう何を見せられているのでしょうか。お姉さんおなかいっぱいですよ。




「私もランドセルがいいかなって・・・ 百合ちゃんとおそろい・・・」


水玉さんも賛同致しました。素敵なお友達です。これが親友と言う絆ですね。




お母様方も心から安心されたようです。


この日 制服にランドセルを背負った三人の写真が追加されました。





ひーくんの武勇伝は水玉さんを中心に拡散されました。

恋バナネットワークは光よりも早いのです。


この事件は『恋のクリティカルヒット』として殿堂入り


あの瞬間に百合さんの心が撃ち抜かれた音が聞こえましたからね。(きゅん♪)

お姉さま方からも絶賛の声が止まりません。



そして武勇伝を聞いたご学友さん 次々とランドセル登校を表明しています。

なんですか この優しい世界は・・・



さらに驚きの事実が判明致しました。


百合さんの通う予定の中学校にはランドセル登校をしている生徒さんがすでにいらっしゃるそうです。

荷物容量によってはナップサックでの登校になるようですが、基本はランドセル登校


ランドセルガールには先駆者となるランドセル先輩がいらっしゃいましたよ。

これで何も心配することは無くなりました。



ご学友さん方がランドセル登校にざわついている時点で親御さんから中学校に対し複数の問い合わせがあったそうです。


その結果、「校則としても問題なく、物を大切にする考え方として正式に許可する」

と案内を出していただけました。理解ある先生方に恵まれました。

そんな学校に行けることは幸せだと思います。




「ひーくんは良い指導者になるわ」


母の見る目は確かだと思います。

父の会社の人たちを見続けていますからね。


「百合ちゃん含めて夫婦で家に欲しいわ あのふたり相性良いわね」


小学生ですよ。お仕事させないでくださいよ。


「冗談よ」


冗談に聞こえませんよ。

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