俳句(6)

青もみじ笑顔が満ちてみやこかな


▼青もみじ


京都の賑わい、戻っていて

辟易するんですけどね、準とはいえ、地元民としては

(ちなみに、私の住んでいる地域では京都市の繁華街に出ることを「京都に行く」といいます)


でもまあ、それも良しか


と、それを句作したわけです


さて、青もみじ


京都の紅葉の名所の一つに東福寺とうふくじがありますが、そこはもう、紅葉の季節になると立錐の余地なし!


しかし、時季が過ぎると閑散としている


そこで、あれ以前に「青もみじ」として夏のもみじも楽しんでもらおうと売り出しました


売り出した、という表現が正しいかどうかはともかく、今では京都観光、初夏の名物として各所でも案内されています


●句作の経過


まずは「青もみじ夕映えの下君の笑み」


賑わい戻って、観光へ

青もみじを写真に収めようとするけれど、君の笑顔のほうがいいなと


しかし、夕映えが何か、違う

せっかく初夏のそれなんだから、緑がより映える青天の下を描きたい


「笑顔“光る”」


五月晴れや青もみじのイメージ!


でも、一人だけを見るより、観光地なら笑顔いっぱい

それが戻ったというようにすればなお良いかと


「賑わい戻る」

  ↓

「笑顔戻る」


賑わいと直接的な表現も面白くないけど

そもそも戻るが個人的にいや

混雑が戻るより、まだ「あれ」を連想するので


「笑顔満ちる」

  ↓

「笑顔満ちて」


と、こうすれば……

「観光地に賑わい戻った」「これこそ京都だ」

と、より暗喩的になるかなと

決めました

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