第4話僕と千茶と酒
僕らコンビの共通点は、文学に興味を示し、酒が好きな事だ。
最初の頃は、千茶が僕に無理難題を言い、泡盛のストレートを飲まされた。
青龍と言う泡盛は、お高いのだが、それをボトルごと冷蔵庫で冷やし、ストレートで呑むと美味しいからと、ほざく。
言われた通りに、飲んだら喉を焼いた。
グラスに少し泡盛を注ぎ、テキーラの様に飲み干す。
「うぎゃっ!!」
と、悲鳴を上げながら飲んだ記憶がある。
知り合って、半年後、大阪から名古屋に来てもらったが、ウイスキーと焼酎ばかり飲んでいた。
明くる朝、千茶が僕が彼女にキスをしてきたと言う。
うわぁぁぁ、やっちまった。
まさか、僕がキス魔になるとは。
それ以来、記憶が失くなるほど呑むのは辞めた。
千茶は僕より凄く年上。身体が心配だ。
今日なんかも、既に彼女は僕のベッドで寝ている。
年寄りに長旅は身体に堪えるのであろう。
ビールだけで、嘔吐したし。
いつまで、千茶と呑めるのだろうか?
基本、コヤツは引きこもり。体力が無い。何か、身体を使わすいい運動はないかなぁ。
身体が弱く、だけど人には優しい千茶。
彼女が楽な生き方を一緒に話し合いたい。
もちろん、僕が休みの日に酒を呑みながら。
身体の小さな千茶が、今夜は一際、小さい女の子に見えた。
僕より年上だが、僕の前には小さな女の子の存在が文章のかてになっているのだ。
今夜は、20時には消灯だな。
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