僕と千茶+γ-GTP

羽弦トリス

第1話ファーストコンタクト

あれは3年前のカクヨムの注目の作品を読んでいたとき。

「雨の中を歩く」と、いうタイトルでなかなか面白そうなので読んでみた。文章が美しかった。直ぐにはまり、一気読みした。作者は「ブリュヴェール」とある。男なのか女なのか分からないが、文章の流れから女と予想していた。コメントを書いた。

直ぐに返信があった。

「ありがとうございます」と。

それが、ファーストコンタクトであった。

そして、プロフィールを読むとMtFとあった。僕はそんな言葉の意味を知らない無知なカクヨム作家であるので、コメント欄でどういう意味なのか質問した。

MALE to FEMALE。

男性でありながら、女性の心を持つ性的少数派。性的マイノリティでありながら、強く彼女は生きている様をエッセイで感じた。

それから、しばらくブリュヴェールとやり取りして、LINEや通話する仲になった。

そして、ブリュヴェールをその頃から、千茶せんちゃと呼ぶようになった。

千茶は僕を先生と呼ぶ。

理由はない。ただ、流れで千茶と先生と呼び合う仲間になった。

電話する仲間は、ヒロちゃんもカクヨム仲間だが、3人でグループトークすることがある。


半年間、電話やLINEのやり取りをした、その年の年末年始、千茶が僕の住む名古屋へ来る話しになった。千茶は大阪の人間。だが、もとは関東の人間だから、関西弁ではない。

千茶はフリーなので、2週間名古屋に滞在する運びとなった。

そして、年末、彼女と名古屋駅の新幹線出入口の銀の時計台で待ち合わせした。

果たして、千茶はどんな感じだろう?

写メで、だいたいの顔は予想はつくが、実物とは異なる可能性もある。

僕は千茶に、

「時計台の近くの、デブでサングラスしているのが僕」

と、伝えてある。

さあ、千茶はどんな姿で現れるのだろうか?

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