日常恐話

momo

第1話

心霊スポット。全国各地にある恐ろしいとされる場所。


「この間さぁ、心霊スポットに行ったんだけど期待外れだったわ」そう言いながらビールを一気に飲む友人、高橋。

「廃墟ホテルっていうの?昔殺された女が出るとか言って、全然なの。ホームレスが住んでてそっちのほうがビビったわ」

俺は嬉しそうに話す高橋の顔をじっと見つめながら話に耳を傾けていた。

「でもさ、せっかく行って何もなかったって言うのも微妙だからサイトには幽霊出たって書いてやったわ」どうやら高橋は心霊スポットサイトから場所を探したらしい。

「そしたらみんな信じちゃってさーちょっとしたヒーローよ」

昔からコイツは承認欲求の塊のようで注目されることが好きなのだ。きっと心霊スポットも話のネタに行ったんだろう。俺は少しずつやってくる眠気と戦いながら、高橋の話を聞く。


「んでさ、せっかくだったらガチの場所に行きたいじゃん?みんなが行った場所じゃなくて新しい場所を模索したいわけよ。でもなかなかなくってさー、そしたらお前に協力してもらったら良いじゃんって思ったわけ」

なるほど、新しい心霊スポットに行きたくて俺を呼んだのか。だめだ、眠い、眠くてたまらない。誰か…



「ここが心霊スポットになるの楽しみに待ってるわ、また会おうな」

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日常恐話 momo @wxyz-momo

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