はしれ!ヨンマル

特に急がないすーぱーはくと

第1話 プロローグ

 まずは、プロローグということもあるので真城鉄道とはどういう鉄道会社かを説明しておこう。真城鉄道は路線長はわずか13.6Km、列車種別は普通列車のみのローカル鉄道だ。


 JRと同じ1067mmの線路幅なのだがいかんせん線路の状態が悪すぎる。東脇市~新谷川間は時速30キロメートルくらいでも車体が揺れに揺れている。車内はクロスシートだからいいんだが、ロングシートだった場合のことを考えるとぞっとする。ロングシートで終点まで乗ったら間違いなく頭にたんこぶが6個ぐらいできているであろう。うん。間違いない。


まあ今のところ自分が運転している真城鉄道こそが日本一車両と線路と経営が悪い自信がある。え、なんで運転しているかって?家がこの会社を経営しているからである。しかし、安心してほしい。免許はちゃんと持っている。15歳から取れる資格なので問題もない。赤字だし求人かけても人が来ないので自分が運転させられている。まあ、楽しいからいいのだが。アルバイト感覚である。事故った時が怖いというのはあるが。


 そして、普通の鉄道なら時速100キロくらいのスピードを出しても大丈夫だと思うがこの鉄道だと間違いなく脱線する。というか、脱線で済んだらいい。絶対脱線では済まない。よくて横転、最悪ひっくりかえる。だから一番速度を出せる区間でも50キロ程度のスピードである。


 そして、「今どきの車両は乗り心地がすごく快適です。」とか言っているかもしれないが、真城鉄道さんは快適の か の字もない。走行音がまず半端なくデカい。気動車だからっていうのもあるが。とにもかくにもうるさい。しかも、何度も書くが、揺れる。乗客1人に医者2人が妥当だろう。


 次に、真城鉄道の駅案内といこう。真城鉄道は南に鹿児川と呼ばれる大きな町があり、そこから北に向かって走り、終点新谷川までを結ぶローカル鉄道だ。駅は次のとおりである。ちなみに今ここに書かれている駅名は実在するどこかの路線の駅名と酷似しているが決して無関係であるのでご注意をいただきたい。


真城鉄道真城線

青(あお)           SS-01

網引(あみひき)        SS-02

田原(たばら)         SS-03

法華堂(ほっけどう)      SS-04

播州下里(ばんしゅうしもさと) SS-05

長(ちょう)          SS-06

播州横田(ばんしゅうよこた)  SS-07

真城町(しんじょうまち)    SS-08


 道中のざっくりとした観光案内をすると、非電化の真城本線では木造駅舎の駅が多く内3駅が国の重要文化財に指定されている。そんな感じの全長13.6キロメートルの真城本線である。

 真城鉄道は国鉄時代から走っているキハ40系列をはじめとする国鉄車両と呼ばれている車両たちを全国各地から引き継いで走らせている。だから、古い車両に会いたければ東の大井川鐡道、西の真城鉄道と鉄道ファンの間では有名になっている。

 



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