ゴールデンウィークの甘い思い出
CO2
第1話 高校三年生の葉子
第一章:GW初日
高校三年生の葉子は、カフェに座っていた。新作ドリンクが魅力的にかがやいていた。
濃厚なチョコレートとフルーツが彩り豊かに盛り込まれたスペシャルパフェドリンク。チョコレートソースがゴージャスに縁取られ、上品なホイップクリームがまるで雲のようにふわりと乗っている。その中には、甘酸っぱい苺やブルーベリー、さらにはみずみずしいキウイが彩りを添えていた。
葉子はドリンクを手に取り、その豪華な見た目にうっとりとした表情を浮かべながら、一口。濃厚なチョコレートとフルーツの爽やかな味が口いっぱいに広がり、疲れた心も癒される感覚に包まれた。
「ほかに好きな人ができた」といって目の前からいなくなった優斗のことを一瞬忘れられた。
親友の美咲と待ち合わせている。今日はゴールデンウィーク初日、高尾山へハイキングに行く予定だった。美咲とは小学生の頃からの親友で、いつも一緒に遊んでいた。
小学校の遠足でいったのが高尾山だった。
優斗の話をしたら、
「ゴールデンウィーク空いているよね。久しぶりに一緒に高尾山に行こう」
と誘ってくれた。
「遅いなぁ、美咲」と葉子はつぶやきながらスマホをチェックした。
美咲からのメッセージが届いていた。
「ごめん、葉子!急な用事が入っちゃった。今日は行けないんだ…。ほんとごめん。」葉子はがっかりしたが、
「せっかく山登りの準備してきちゃったし、一人でもいくかぁ。」と思い直した。
第二章:ハイキングの始まり
美咲が現れず、葉子は一人で高尾山へ向かった。途中、車窓からちらほら桜の花が見え、彼女の心は弾んでいた。
高尾山に到着すると、たくさんの人々がハイキングを楽しんでいた。葉子は山道を歩き始め、途中のベンチに座り、
美咲と一緒に楽しく食べるはずだったおにぎりを取り出し、
「やっぱり、今年のGWはひとり。」少し寂しそうな表情を浮かべた。
「あの、すみません。ここに座ってもいいですか?」と、突然声がかかった。
第三章:出会いと共に
葉子は振り返ると、スポーツウェアを身に纏った男の人が立っていた。彼の名前は健太。彼も一人でハイキングに来ていたらしい。
「あ、もちろんです」と葉子は答え、健太は隣に座った。二人は会話を楽しみながら、山の景色を堪能していた。健太は、写真家を目指していると言っていた。葉子は彼の情熱に心惹かれた。
「僕、写真が趣味でね。この景色、撮らせてもらっていいですか?」健太はカメラを取り出し、葉子に聞いた。
第四章:想いの交差
健太は葉子にも写真を撮らせてもらい、二人は楽しく過ごした。山頂に近づくと、展望台から重なる山々の向こうに。富士山の優美なシルエットが、静寂に包まれた空気の中で、ひときわ印象的に映し出されている。
「この時間が一番好きなんだ。夕日が山々に映えて、とても綺麗だよね」と健太が言った。
「うん、本当に素晴らしい…」葉子も感動していた。健太が夕日に照らされた山々の写真を撮っている姿を見ながら、葉子は何だかドキドキしていた。
第五章:告白の瞬間
山を下りる途中、健太は突然葉子に言った。「実は、今日一日楽しくて、葉子さんのことが気になってしまったんだ。もしよかったら、また会ってくれますか?」
葉子は驚きながらも、嬉しそうにうなずいた。「私も楽しかったです。また会いたいです」
第六章:刹那の幸福
ゴールデンウィーク最後の夜、葉子と健太は海岸で花火を見上げていた。夜空を彩る華やかな光に照らされ、二人の表情も幸せそうに輝いていた。
健太は葉子に向かって言った。「今日でゴールデンウィークも終わりだね。でも、これからも一緒にたくさんの思い出を作ろう。」
葉子は健太に微笑んで答えた。「私もそう思う。これからも一緒に楽しい時間を過ごしたい。」
その瞬間、花火が夜空に大輪の花を咲かせた。その美しい光の中で、健太は葉子に近づき、彼女の瞳に深く見つめ入った。葉子の頬がわずかに紅潮し、目が潤んでいるのがわかった。
そっと健太は葉子の顔に手を添え、ゆっくりと彼女にキスをしようと顔を近づけた。葉子の瞳がトキメキに満ち、緊張で固まっている様子が愛おしく感じた。彼女の唇が僅かに震えるのを感じながら、健太は葉子と唇を重ねた。
その瞬間、まるで二人の心が一つに溶け合ったかのような官能的なキスが始まった。健太は葉子の柔らかくふくよかな唇を、まずは優しく味わった。次第に、彼らの舌が絡み合い、互いの欲望を確かめ合うように踊り始めた。
葉子の甘い吐息が健太の耳元でささやかに響き、彼の背中に微かな悪戯な疼きをもたらした。彼らは互いの温もりや香りを感じながら、お互いを求め、追い求めた。葉子の髪のかすかな花の香りが、健太の鼻をくすぐり、彼の欲情をさらに掻き立てた。
葉子の細い指が健太の首筋に触れ、彼の体の感度を高めるかのように遊んだ。健太は葉子の首筋にキスを落とし、彼女の体がぞくぞくと震えるのを感じた。彼らのキスは情熱的で激しく、同時に愛おしいものであった。
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