【声劇台本】月に変わらぬ鳥の歌【男2不問3】
ゆる男
第1話金の歌
0:3人は追いかけられていた
カナメ:おおおぉいーー!!なぜいきなり追いかけられてるんです!?あなた達のせいですよ!どうしてくれるんですか!
シラウ:わかんないっすよ!なんでいきなり追いかけられてるっすか!あの飯屋の店主、オイラと兄貴のこと君の仲間だと思ってるっす!
クロハ:全く!いきなり追いかけられても困るわ!金持ってないなら言ってくれよ!
カナメ:あなた達だってお金持ってるんでしょう?
クロハ:これは5年間シラウと貯め続けた金だ!1天も無駄に出来ないんだ!
カナメ:いいですよ!減るもんじゃないですし!
クロハ:お前は減らないだろうな!こっちはおもくそ減るだろ!
シラウ:兄貴ー!何とかしてぇー!
クロハ:仕方ねぇなー!追いかけてくる店の店主には恨みはねぇが
クロハ:茂葉理図無!(もよりずむ)
0:クロハが地面に手を当てると無数の葉が追いかけていた店主に襲いかかる
クロハ:行くぞ!
カナメ:やりますね!
カナメ:ふぅー!危なかったー!
シラウ:はあ、はあ、走るのは苦手っす
クロハ:んで?お前は誰なんだ?
カナメ:聞かれてますよ?
クロハ:お前のこと言ってんだよ!
カナメ:私ですか?私はただの旅人ですよ
クロハ:旅人だー?旅人だったらちゃんと金持ってろよ
カナメ:それが……私のお金は無くなってしまったんです……
クロハ:無くなっただと?何があったんだん
カナメ:ギャンブルで無くなりました
クロハ:自業自得じゃねーかよ!
カナメ:ええそうですよ!無くなったもんは取り戻せないですからね!
クロハ:だからって食い逃げすんじゃねーよ!俺らまで巻き込まれたじゃねーか!
カナメ:お金持ってるんですよね!?匂いがしましたよ〜?
クロハ:だからって!お前お会計の時に俺らの後ろ立って一緒でって言ったろ!?俺らは2人分しか払えないって言ったらあの店主が怒ったんだぞ!
カナメ:心の狭い人達ですね〜
クロハ:お前基準の世界じゃねーんだよ!
シラウ:でも〜!鬼ごっこしてるみたいで楽しかったっす!
シラウ:兄貴もありがとう!
クロハ:ったく!もうあの町にはいけなくなるぞ?
シラウ:オイラ達も旅人だから問題はないよ!
クロハ:問題大ありだ!次の宿探さないとだしな
シラウ:ついて行くよー!兄貴ー!
カナメ:………?
カナメ:………何の音だろ?
カナメ:……っ!!危ない!
:シュパンッ!
シラウ:うわあー!
クロハ:………あ、あいつは?
ランギク:あーらぁー!避けちゃったの?勘が鋭いわね。あんた
シラウ:だ、誰っすか!ナイフなんて投げつけて!危ないっすよ!
ランギク:ごめんねぇ〜何がとは言わないけど……
ランギク:そろそろなのよ……
クロハ:………
カナメ:何の真似ですか?この方たちは私の大事な……
カナメ:金づるなのですよ?
クロハ:ついにはっきり言ったな!?
ランギク:あーらー?そこの坊や、ふざけてる暇なんてあるのかしら?
クロハ:………
ランギク:とりあえず、あんた達には死んでもらうわね
シラウ:ど、どうしてー!オイラ達何もしてないっすよー!
シラウ:まさか、さっきの店主の仲間!?
カナメ:いえ、仲間ではなさそうですね
シラウ:え?
カナメ:あの方の首には、風切(かざきり)の印(いん)が写っている
ランギク:よくご存知で!あんた。どこの国の方かしら?
カナメ:影の犯罪組織を潰すと金になりますからね
カナメ:ずっと目を付けてたんですよ
ランギク:あーらぁー!お金目当てであたし達を潰そうだなんて軽々しく見てるのね。んふふっ。んふふふふっ!あはははははははは!!!
ランギク:舐めてんじゃねーぞ?クソガキ
ランギク:霧斬舞!(きりきりまい)
0:ランギクの振りかざしたナイフからは斬撃が飛ぶ
シラウ:うわぁー!!
クロハ:あ、あぶねぇー!
ランギク:ごめんなさいねぇーあたしのナイフの切れ味はあの大木(たいぼく)でさえ真っ二つに切ってしまうのぉー!
0:ランギクの放つ斬撃で大木が倒れる
クロハ:シラウ!避けろ!
シラウ:くぅ!
カナメ:和光鳥!(わこうどり)
0:カナメの腕からは大きな羽根が鋭くランギクに向かって振られる
クロハ:……な、なんだ!?
ランギク:おおっと!危ないじゃない!あんたのその姿…ただ者じゃなさそうね
カナメ:いい加減にして貰えますか?森の木がどれほどの価値のある存在か、あなたにはわからないんですか?
ランギク:知らないわよ。あたしは今、あんたに邪魔されてイライラしてんだよ。ぶち殺すぞ
シラウ:……あの鳥の姿…
ランギク:わからない?あんた達の持ってるその袋の中身を見せて欲しいって言ってんのよ
シラウ:こ、これはお金しか入ってないっすよ!
ランギク:嘘よ!その中には!
ランギク:月の結晶が入ってるはずよ!
カナメ:………月の結晶?
:2話に続く
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