第30話 赤い実のケーキの場合
赤い実が入ったゼリーとチーズケーキを選んだワン!
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食事と一緒に水代わりに、酒を飲んでるリアンさん。
「リアン兄さま!昼間からそんな強い酒飲んで!」と小言を言うエイルさん
そういえば、先程、酒の飲み比べでお酒をかなり、飲んでませんでした?ワン
水でも飲むように、素面に見えますワン!
「そうだな 酔っ払って、しばらく会わないうちに、
とても綺麗になったエルトニアを口説きにかかるかも?」明るい口調で笑って話す
うっ!やはり、恋のライバル出現か?ワン!
ムッツとしてるアーシュさんこと子竜さん
「兄さま!もう何言うの!人の事からかわないで!」
赤くなる エイル
「元気そうで、よかったよ 安心した。手紙のやり取りで、
近況は知っていたが実際 会いたかったよエイル」「リアン兄さま」
「戦で、片腕を失い、治療の為、離れた地方の治療院で、
しばらく過ごしたから大事な時に、おまえの傍にいてやれなかった。すまない」
「大丈夫、心配しないで。」エイル
「なんだか、しんみりしてますワン! あ、菓子も来ましたワン!」
「あ、美味しい!これたしか…」エイルは目を輝かせる。
「テイエルベリーの実のゼリー
どこか外国にしか実のならない珍しい果物で、美味しいですよワン!」
「この赤い実、白の国のテイエンベリー テイエルの実とても綺麗な花が咲くの」
「え、エイルさんの国の果実、ベリーなんですか?ワン?」
「うん、とても懐かしい 小さい時、テイエルの木に登ってよく遊んだよ」
「エイルさんの小さい時ですか?ワン?」
「ああ、とても、やんちゃな子だったね。」リアン
「エイルさんの小さい頃をご存知なんですか?ワン」
「よく、知ってる。 遠縁とは、いえ私の父親が
エルトニアの父と親しい友人でね」
「エルトニアの家に年に5,6回は必ず遊びに行って、
半月程、エルトニアの家で従兄として仲良く過ごしたからね」リアン
「小さい頃から綺麗な子なのに
当時は、髪は短く切って、やんちゃで、同世代の子と乱暴な口調で喧嘩はする」
「悪気はないが、不器用で、よく物は壊す
泥だらけになって、遊びに行った森から一日戻らない 勉強もよくサボる」
彼女の父親がよく、嘆いていたよとしみじみと言う」
「リアン兄さん!」赤くなって、抗議するエイルさん
「悪気はないが、不器用で、物を壊すは‥」「え?乱暴な口調?ワン」
「今は、ちゃんと、気をつけてるみたいだね。エイル?」
リアンは意味ありげにニッコリと笑う。
「 それは、僕、じゃない私の口調が悪いと、アーシュの教育上、まずいから……」とブツブツとつぶやくエイルさん
「何エイル?」「なんでもないリアン兄さん」
「ふふふ、語学は苦手だったようだが
この国、黒の国の言葉はマスターしたようだね
ずいぶん、頑張ったよねエイル 従兄としても嬉しいよ」と微笑むリアンさん
「今さらおだてても遅いよリアン兄さま!」 ちょおと拗ねるエイルさん
「そうかあ~エイルさんにとっては
ここは生まれ育った国とは言葉も違う異国なんだワン!」
言葉をすらすらと流暢にしゃべってるから
てっきり、この国で、育ったと思っていたワン!
テイエルベリーの赤い実に目をやるエイル
懐かしそうに眺めてる。
「エルトニア…帰りたくはない? 彼に頼んで一度 故郷に戻ったら?」
「今は戻らない….有難う…僕は彼の傍にいるから」
じっつとエイルさんを見つめ、今度は白の国の言葉で、話す
(※つまり、外国語 ワン子さんには、聞かせたくはないのね)
「お前(エイル)が 白の国に対する
この国の人質だから 帰れないと言うのかいエイル?
それとも、本当に彼の為にここに留まる気なのか?」
「時間がたち、友好条約の成果出てきた、交流も深まり、
長年、敵国だった白の国に対する黒の国の人間の感情もよい方向へ変化しているが
とはいえ、また何が起こるともかぎらない」白の国 武官のリアン
「辛い話で、申し訳ないのだが、
10年以上前、人質として選ばれたのはエイル、お前だった
姪のお前を庇い、身代わりとして、来たお前の叔母上、羽琴の名手だった姫君は‥」
リアンは言葉を続ける。
「先の戦い、この黒の国の都での戦いに巻き込まれ、
今だ、行方知れず おそらく、惨い最期だったのだろう」
「叔母である羽琴の姫君が
彼女が守りたかったのは 姪であるエルトニア、お前なのだよ私も同じ気持ちだ」
「今なら、理由をつけて、白の国へ戻る事も可能だ」
「だめ、彼の事が心配だから
それに僕が人質の役目を放棄して、白の国へ戻る事は!
白の国の宗主さま、白の国の支配者である、
あの方が反対するでしょう?」
「彼の事はともかく、宗主の事など、気にするな エルトニア」
「だめだよ!宗主さまは貴方(リアン兄さん)を疎んでる!….
だから、リアン兄さんは厳しい前線に送られて…..」
「身分の高い異母兄弟て、いうのは難しいものなんだよ。エイル」
酒を持つ手を休めて左手で、
頬杖をついて、にっこりと笑うリアンさん
「エルトニア、伯母の羽琴の姫君もこの私も
お前の事を大切に大事に想っている
それだけは覚えていてくれるかい?」とリアンさん
「何を話してるかな?ワン」
「あれ、アーシュさん白の国の言葉わかるみたい?
何を話しているのですか?ワン」
「……」子竜さんことアーシュさんは黙ってる。
「あ、酒が空だ!店主すまん!ワインを頼む!」「兄さん!飲みすぎ!!」
「飲みすぎだワン!!」
「へい!お待ち! あ、先ほど、黒の貴族のお嬢さんが」
「アルテイシア姫?」リアンさんが酒の飲み比べをした人だワン。
綺麗な黒髪で、瞳が印象的で
酔っ払ってしまって、2Fで休んでいたお姫さま?ワン
「へえ、私に礼を言われ、皆さんに有難うと礼を伝えてくださいとの事でした」
店主の言葉 店主は続けて‥
「なんでも、急いで、金色のブルーベリーという
珍しい薬草を買占めに行くから」と出ていかれましたが」店主
「なんだって!!ワン!」
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