罪の香り
偃
プロローグ
あなたはいつも同じ香りを漂わせていた。
私も知っていた香水だ。
私にとってその香りを私の罪を思い出すための香りだ。
レモンのようでオレンジのようで、さっぱりとした青空のような香りだ。
でも、どこか布団の中のような安心感に浸れて、どこか秘密の香りもして。
春の日に森の中で、こうこうと輝く太陽の光を浴びながら、洗い立ての布団の中で微睡むような心地の良い香りだった。
香水瓶から香るその香りも、あなたから香るその香りも私は大好きだった。
今でも、ずっと嗅いでいたいくらい好きな香りだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます