第8話 車のナンバープレートを変更した日
まさか、自分で車のナンバーの取り外しと取り付けを行うとは思ってもいませんでした。世の中何があるか分かりませんね。
時を遡ること数ヶ月前。
入籍をして、別の県の住人となった私ですが、市役所で変更すべきことが記載されている用紙をもらってある1文が目につきました。
「車のナンバー登録の変更お済みですか?」
ハッとしました。
銀行口座や免許証などは、結婚雑誌でもしっかり書かれていたおかげで知っていたのですが、
車は盲点でした。
ナンバープレートって変更するものなのか?とさえ思いました。
どうやら、車の税金を払う時に関係があるようで変更した方が良いとのことです。
市が指定する陸運局に行き、ナンバープレートを変更するのですが、その前に警察署で車庫証明書をもらわなければいけないとのこと。
頭はプチパニックです。
ただでさえ、変更すべきものがあるのに
身構えていなかった、しかも1番よく分からなそうなものがあったとは。
必用書類は私の場合、車庫証明書と住民票でした。(後にもう1つ必要な書類が発覚します)
警察署で車庫証明書をもらうために、
必要な書類を記入して収入印紙を購入して、窓口に提出しました。申請して3日目から受け取り可能になるとのこと。
やっとの思いで、持ち物欄に書かれていた通り住民票と車庫証書を持って、陸運局に行きました。
受付番号順に呼ばれて、いざ私の番です。
「書類を一式お預かりします」
私は自信満々に複数の用紙を提出しました。
職員の方がチェックしていたのですが、なんだか雲行きの怪しい顔です。
「戸籍謄本はありますか?」
「コセキトウホン?戸籍謄本?」
オウム返しの私。
「住民票ではダメですか?」
というか、必要書類の欄に住民票と記載されて
いたのだから住民票で良いのでは?と心の中が
ハテナでたくさんでした。
「今のお車の車検証は、お名前が変わる前のものなので、その証明になる戸籍謄本が必要なんです」
おぉ…。いや、もう知らん。分からん。
一気にひねくれモードです。
「分かりました。戸籍謄本以外に足りないものはないですかね?出直して、また午後伺います…」
とだけ伝え、戸籍謄本を取りに帰る私。
戸籍謄本を貰える場所と陸運局が、車で30〜40分程の距離にあるので助かりました。もっと遠かったらと思うと、やる気が削げます。
午後にまた受付を済ませて、必用書類を提出すると3枚の記入用紙をもらいました。
書いてまた受付に提出するのですが、周りの人の雑談によると、この日はどうやら人が多いらしく、この後の過程がなかなか呼ばれないとのこと。
確かに1時間くらい待ちました。
書類不備に加え、人が多い日に当たってしまうとは。リアルにトホホが出ました。
税金に関する書類をまた書き、新しい車検証とナンバープレートの申請書類を書き、これで終わりかと思っていた矢先、とある質問をされました。
「ドライバー持っていますか?」
また頭にハテナが出現です。
「イエ、モッテイマセン」
「では、これをお渡ししますのでナンバープレートを外して提出してください」
「ハイ」
あぁ、自分で外すのか。あぁ、まぁそうだよね。みんな忙しいもんね。その方が効率良い。
プチ僻みモードです。
やってみると意外にも簡単に外れました。
銀色の県のボタンのようなものも、自力で
叩いて砕いて取りました。
私はナンバープレートの周りにアルミの飾り枠をつけていたのですが、それはなかなか外れないため、窓口の方に外してもらいました。
その後、新しいナンバープレートと交換でき、また自分で取り付けるとのこと。
取り付けが終わりそうなタイミングで職員の方がやってきて、また銀色の県のボタンをバチンッとつけてくれました。
これにて終了です。
混んでいたのもあり、約3時間陸運局で作業していた気がします。
帰りの私の頭には、蛍の光が流れていました。
今振り返ると、知らないことを知れて良かったな、面白かったなと思います。何事も経験が大事ですね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます