Q3: 話はどうやって作ってる?

Q3

 話作りの過程を教えて下さい。以前に「プロットを作って、そのプロットを越えないようではダメだ!」のようなことをおっしゃっていたのですが、ということはプロットをかなり作り込まれてから、書き始めるということですよね。普段はどんな手順でお話を作っていらっしゃるんでしょうか。



A3

 あー、「プロットを越えないと」って言ってたときのことは……特殊な例です。

 普段はプロットを作ってそのとおりに書いてます。


 あのときは

「次の章に書く話が決まった」→「その話につなげるために必要な、今回の話の筋はこれ」→「でも今回のプロット、つまんないな」

 ――と感じてたので「もっと何かあるだろ!」と自分で思ってたのです。

 ……結局プロット自体はほとんど変えられなかったな……「キャラの見せ方で補おう」という感じにしましたが、上手くいったかはなんとも言えません。


 余談ですが、自分で「このプロットつまんないなー」と感じる能力については全幅の信頼をおいています。

 小説を書き進めてて突然詰まったときは「これは……反応しているッ! 私の中の『おもんないセンサー』がッ!」と考えています。

 そういうときはたいてい『プロットが面白くない』『キャラの行動が不自然だったり薄っぺらい』あるいは『整合性が取れてない箇所がある』ときなので、「別のプロット考えるか!」「このキャラの過去描写とかセリフを足して、行動理由に説得力を……」「いや、このキャラの行動は別の奴にやらせた方が自然だな、このキャラには別の見せ場を……」「ここが矛盾してるから変えるかどうにかつじつまを……」とかいう風に考えていきます。

 自分の中に、ダメ出ししてくる担当編集者みたいなのがいる感覚(笑)。


 ただこの編集……的確にダメ出しするのはいいけど! 出せよ、同時に代替案を!! それ考えてるのはいつも私だぞ!!(当たり前ではある) 



 話を作る手順については、とにかくプロットを作ってやっていきます。

 プロ・アマ問わず、プロットを作らず書いていく方やそれで成功している方がいっぱいいるのは分かるんですが。

 私個人から見ると、

『超高層のビルからビルへ張り渡されたロープを』

『なんか目隠しして命綱なしで渡っていく人がうようよいる……怖……』

 という感じです……(個人の感想です)。


 怖すぎる……私にはとても無理です。命綱何本もつけてすぐ下に安全ネットを張ってから渡ります。

 というわけで勇気も才能もない私はとにかくプロットを作るのです。


 話を作っていく手順自体については、他の人と特に変わりないと思うんですが、

『書きたいキャラ、書きたいシーンを考える(表現したいテーマを先に考える場合もあるけど、その辺の順番は意識したことがなくあやふや)』

  ↓

『それらのシーンをつなぐシナリオを考え、全体のあらすじを作る』

  ↓

『あらすじに沿って各シーンの細かい内容を考える(キャラの行動、台詞)』

  ↓

『小説として文章化』

 という感じです。

 小説として文章化するまでは、ノートにがしがし書いていきます。


 話の内容を映像として、体感としてイメージして、それを文章化していきます。

 どんな光景か、どんな空気感が、登場人物はそれぞれどう感じているか……そうしたことをイメージして、見たまま感じたまま書いていく。そういう感じです。



(イ)

 目隠し綱渡り派のイカワです。

「書きたいシーンを考えて繋げていく」、「小説として文章化するまではノートに書く」っていいですね。

 確かにこれだと取りこぼしもなく、全体のプロットを考えながら書いていけそうです。

 次回作でやってみよう。

 ……ってシーンが浮かべばいいけどな! 私は、とにかく文字を書き始めると話が出てくるということが多いので……。


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