クラフター新拠点を手に入れる

 大理石の真っ白な床に反射するくらい眩しいシャンデリア、そうここは新しい拠点の古代王の大広間です!




 気品の溢れるソファーは座ると属性値にバフがかかるという贅沢な仕様になっていて、ちひろは接着剤でくっついてしまったかのように座りっぱなしです。あれから古代王は呼び出せば出てきますが基本的には干渉してこないので変に気を遣わなくていいので良かったです。




「ねえクワナ? この部屋は私たち専用の拠点なのよね? ここなら誰も入ってこれないし今ならもう少し先へ進みましょう。大丈夫始めは怖いかもしれないけどリードしてあげるから安心していいわよ」


「それはどういう意味ですか? 待ってください、心の準備が出来てません。それ以上こっちに寄ってこないでください!」


「そんなこと言っても逃げられないわよ。私はメイジであなたはクラフターどっちが強いか分かってるでしょ? ほらもう少しだからこっちに来なさい」




 これはもう逃げられません。この大人のエロスみたいなオーラは何ですか! これが女優の本気ですか?! 今にでも襲ってきそうな雰囲気で満たされている空間に逃げ場何てありません。もう覚悟を決めて全部任せることにします。




「そうよ。そのまま入れるの。最初は冷たいけど徐々に暖かくなっていくのを感じて、そうしたらこの液体を入れるのよ? そして少しに詰めたら具なしシチューの出来上がりよ」


「こんなに簡単なんですか! この世界にも固形のルーがあるなんて思ってなかったです。これどこで見つけたんですか?」


「それはひ・み・つ」




 早速できた料理を詳しく調べてみました。


 魔女見習いがレクチャーしたステータスを20パーセント上げるシチュー。具がないので薄味だがある派閥では儀式の料理として重宝されている貴重な料理。なおプレイヤーが所持をしていた場合は高値で取引される。






 メイジ先生のお料理教室も無事に終えていよいよ拠点を探検します。




 見渡す限りのキッチンには見たことのない調理器具がたくさん並べてあって、ここに来ると大きなレストランのシェフだと勘違いしそうです。次の部屋は骸骨の兵隊さんがたくさんいました。私たちが入ると膝をついて王へ挨拶しているような振る舞いをしてくれました。多分何かあった際は守ってくれそうなので心強い戦力です!




 そして最後の部屋を開けると特殊な説明文が流れてきました。




 




『ようこそ。クラフターオールズオンラインの世界へ。ここまでたどり着くことが出来たクラフター様チュートリアルクリアおめでとうございます。これよりクラフターとしてのリミットを解除させていただきます。この世界に存在する全てのアイテムを製作することが可能になり真のクラフターを目指すこともできるようになります。勿論国を作るって1国の王になることも可能です。無限の可能性を秘めたゲームクラフターオールズオンラインをお楽しみください。最後にささやかなプレゼントをさせていただきます』




『xxxによりアーティファクト作業台をプレゼントされました』

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