∞16【母と弟(エミル)】

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 父が待つ大きな樹が生えた丘の上に『六尺棒』を持って出かけたアゾロの背中を見送りながら、家の庭に出てきた母とエミルの二人はヒソヒソと言い合った。


「……お姉ちゃんズルいね」

「……ね。武人ではないよね」


 父が木剣を持って家から出ていった後で、ニンマリ微笑んで六尺棒を持ち出した長女は武人であろうはずがない。


「……ヒキョウだね、お姉ちゃん」

「……ね」


 そう言いながらも、これから戦う父と娘を見守ろうかと思っていた母とエミルだったが、丘の上から吹き下ろす冷たい風が吹いてきたので『きゃー!寒いさむい!』と言いながら二人仲良く家の中へ入っていった。




…To Be Continued.

⇒Next Episode.

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