∞ 森部誠一の述懐 其の二 ∞

≈≈≈


≈≈≈


異世界モノで特に気に入っているのは、

『メニューオープン』のシステムだ。

あれはイイ。


作品によって使われ方や機能が変わるが、

『自分自身の攻撃力や体力・精神力などのステータスを客観的に確認できる』

という共通点がある。


自分にすら知り得ないような、自分自身の今の状態が分かるなんて画期的システムだと思う。

だってオレ『自分の攻撃力とか精神力』が相手より強いか弱いかなんて分かんねえもん。

もし、自分が目の前の相手よりも攻撃力が強いって分かってればヤンキーや暴力上司にビビる必要はないし、精神力が強いって分かってれば少しは将来の不安も減るんじゃないか?

とりあえずオレなら『自分のステータスが今より伸びる』ようにメニュー画面をこまめに確認しながら生活するように心がけるようになると思う。

もし異世界行って『メニューオープン』が使えたらの話だけど。


多分最初に異世界モノの『メニューオープン』のシステム考えついた人は、インターネット作った人と同じくらい大天才なんじゃないか。


………


だからオレが異世界行ったら、まずは「メニューオープン!」と大きな声で叫ぶだろう。

こう右手を前に突き出して唱えると、ブンッという電子音のような音を響かせながら黒くて厚みのない『メニュー画面』が現れる。 

その中にはオレに使える《スキル》なんかも表記してあって、オレは『《〇〇》ってなんだ?』とお決まりのセリフをいうのだ。


……それを想像しただけでも、オレはゾクゾクする。


多分『メニュー画面』はオレにしか見えないし、『ブンッの電子音』はオレにしか聞こえないのだろう。


他の者には見えない『オレだけの特別な力』ってところに、オレは………




…To Be Continued.

⇒Next Episode.

≈≈≈


≈≈≈

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る