(二)-8

「ええ。ずっと覚えていて下さって嬉しかったですねえ。久しぶりに話し込んでしまいましたよ。そのあと、俺が足を怪我していることに気づいて。その話をしたり」

「じゃあ、ずいぶんと思いで話に花を咲かしたってわけか。それにしてもその後はどうしたんだい。会社、つぶれちまったんだろ」

「その次も同じような金属加工会社に勤めたんですが、こっちは酷かったですね」

「どんな」

「長時間労働だったんですよ。しかも少しでもミスすると凄い剣幕で怒られるし。口だけじゃなくて殴られましたからね」


(続く)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る