もののけスクープ 第一号

 【衝撃!お酒消失事件の犯人はまさかの妖怪!?】


 4月某日、料理部所有の料理酒が誰も使っていないのになくなるという事件が発生した。

 部は料理酒は料理必須だと買い足すが、それもまた誰も使っていないのになくなってしまう。

 そのようなことが計四回起こったというのが今回の事件の概要だ。


 校内では、この事件は酒を好む妖怪『酒天童子』の仕業なのではという噂が流れた。


 新聞部はこの噂の真偽を確かめるため、調査を行った。


 まず、始めに酒天童子の好む酒を購入した。そして、部室で話し合いをした後その酒を持って部室のドアを開けた。


 すると、あろうことか空は黒に染まり、学校には誰一人として人がいなくなっていた。

 そこで私たち新聞部は部室のある旧校舎を出て、新校舎へと向かった。


 やはり、学校には誰もいない。


 調査のため昇降口に出ることにした。

 そしてドアに手をかけた瞬間、グラウンドの方からゴン!!という何かが破壊されたような大きい音が聞こえた。誰もいない学校に、何かがいたのだ。


 『それ』はドシン、ドシンとこちらに近づいてくる。


 ガシャンと音をたて割れたガラス。


 音のする方を見ると、そこには角の生えた何かがいた。これこそがお酒消失事件の犯人、酒天童子だったのである。


 それから新聞部員と酒天童子は激闘を繰り広げ、酒天童子の暴走は食い止められた。


 これでもう料理部のお酒が消失することはないだろう。


 草案:3年 鬼龍院 友久

 文章:1年 麻葉羅 樹理

    1年 小豆沢 翔子

 編集:3年 鈴木 明美


 文樫学校新聞部

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