もののけスクープ!

麦茶

プロローグ

ドン!!


 辺り一帯に大きな音が鳴り響く。

 何か、恐ろしい妖怪が暴れまわっている。

 それは建物を破壊し、木々をなぎ倒し、人々を恐怖に陥れた。


 これは、誤算だ。こうなる前に対処すべきだったのに。

 このままでは、多くの人が犠牲になってしまう。


 ――大切な、私の子供も。


 そうなってはならない。いや、させない。

 私は一人で立ち向かう。この、醜い悪の塊に。


 ごめんね、私の可愛い子。もっと貴方と一緒に居たかった。

 バイバイ、愛してるよ。


 私の背中で、泣き叫ぶ声がした。

 聞き慣れたあの子の声だった。

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