過去の記憶を持つ民族 V.1.2

@MasatoHiraguri

第1話 太極拳とは

太極拳とは「自分の根源へ遡及する」ための(武)道です。

「自分と向き合う」「形而上的な自分を追求する」という意味においては、西洋由来の哲学と同じですが、今の世における哲学とはただの学問に過ぎない。

一方で太極拳とは、哲学(学問)ではなく(魂の鍛錬という)道です。

氏素性(魂の原点)があることはハッキリしているが、それが朦朧としてよく見えない(自覚できていない)という「原点を持つ中国人」の為に(自然発生的に)生まれてきた「中国人のための原点への道」なのです。

ですから、異民族同士の無限ともいえる混淆によって、たとえ血は残っていても自分の魂の原点なんぞ雲散霧消している人たち(民族)にとって、太極拳とは単なる健康法かスポーツか、若しくは趣味・教養の一環としてやる程度の意味しかない(血の混淆による恐怖こそが、私たち日本人から見れば異常ともいえるほど強い、彼らの宗教嗜好の理由です)。

50年前に「ルーツ」というアメリカのテレビ用映画がありました。アフリカから奴隷として強制的に北米に連れてこられた黒人だけが、皮肉にも、連れてきた白人(アングロサクソン)たちを尻目に「自分のルーツ」にたどり着くことができた、という話でした。

また、同じく白人によって600万人も虐殺されてきたアメリカン・インディアン(ネイティブ・アメリカン)も、中国人と同じように自分たちの魂の原点を知っています。

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