僕には名前がない
里海金以
第1話
僕には名前がない。僕は産まれて3歳になる前に捨てられて、野良の動物の真似をして生きてきて,だから野良の動物たちから好かれていた。
ある日僕は、知らない人から声をかけられた。僕には言葉が分からない。僕は抱き抱えられようとしたが僕は噛み付いたりして逃げたのだ。
その人との出会いは僕が川の水を飲んでいる時に、
「そこの僕」
と、誰のことか分からないし怖がっていると
「怖いよなぁ。ごめん驚かして」
僕は噛みつこうとすると、柔らかい何を口に咥えさせて、後ろの方で縛られたのだ。さらに手と、足を縛り付けられたのだ。そして抱き抱えられた。体を揺らしたがしっかり抱き抱えられている。僕は、怖くって泣いたのだ。
目を覚ますとどこかに寝かされているのだ。僕は起き上がりウロウロしたのだ。そこへ
「起きた?」
と、僕を捕まえたのは雄だけど、また,違う人,みたい。メスなのか?僕は無言のままなのだ。
「言葉分からないみたいだね?街の人の声とか聞いたことあるかなぁ?」
答えない僕
「言葉分からないと、どうしてここにいるとか説明きないわね」
と、
「どしようかなぁ?この言葉聞いたことあるかなぁ?『今日の夕飯何しようか』って」
僕は思い出して、なんか聞いたことある。聞いたことありますが言えない。
「この反応はあるみたいだね。こっちに来て」
と、僕は分からない身振り手振りもわからない。すると、自ら近づいてきて,僕の手を引いて僕を何かに座らせた。だが僕の座るは動物の座り方なのだ。
「まぁいいか。今日の晩御飯は何?だけど、今日という言葉よくて、晩ご飯という言葉は」
僕触りながら
「僕は何を食べているとか口に運んでいるとか分からないけど何かしら食べていたでしょう?僕を発見した時は川という場所の水っていうものを口にしてたの」
僕は説明聞いても分からないが、少し何かを察して
「夕飯は何?は暗くなった時に食べる。何を食べたいってこと?」
「一応喋れるんだ?」
「僕鳴き声ならできる」
と、適当に並べた単語を言うのだ。
「使い方違ってもいいから言ってみて、何がわかっているかな?」
「貴方はメスですか?」
「はい」
「僕を捕まえたのはオスですか?」
「はい」
と、
「いちごや一つくださいとか」
「サッカーしようぜ」
とか、
「今日もお天気いいですね。奥様はご調子はいかがですか?」
と、話すと、
「明るいですよね?明るい今を言えますか?」
「昼飯」
「飯つけたら昼ごはんのこと言いますね?」
「今の時間も食べるですか?」
「はい。ただ人によります」
「人は何?」
「私。メスは私って言うの。オスの少し歳が言った人も言うけど若い時は,僕って言うの。他にもうちとか、オイラとかオラまあもろもろある。私はメスの人です」
「僕は人ではないよ」
「僕ちゃんも人です」
「僕は人じゃない」
「まぁゆっくり理解しましょうか?お腹空いてませんか?」
「空いてません」
「空いてなくても、人が食べるもの知らなくてはなりませんので、含むだけでもやりましょう」
と、そこへ誰か入ってきたのだ。
「それは何?」
と、言うと
「米っていうもの」
「米?」
「米でお粥作りました」
と、
「お粥って何?」
と、何か言って透明な物を持ってきた。
「これが水。水と米を温めたものを言うんだよ。温めるっていうのは、熱くするってこと」
「熱くする?」
「じゃぁ、これ触ってみて,どんな感じ?」
「うーん?分からない?」
「暑いとか寒いとか聞いたことある?白いもの降ってくるでしょう?」
「白いもの降ってくるね?」
「その時は寒いって言うの。ミーンミーンと鳴く声聞こえない?」
「聞こえる。その時は逆に暑いって言うんだ」
と、言うと
「そうだよ。白い降ってきたもの触ったことある?」
「ある」
「白い降ってきたものは触ると冷たいて私はなるこれを触ってみて、これは冷たい。そして茶碗触ってみて少し温かいでしょう?これをぬる温かいと言う。温かいは少しこれよりも温かいことを言う」
と、言ってきた。
「水飲んでいい?」
と、
「飲む?どうやって飲む?」
と、僕は動物に教えられているから動物みたいに飲むと
「そっか、犬とかネコみたいな感じか。そもそもどうして歩く時は二歩立ちしているかなぁ?二歩立ちの意味わからないよね?これが四歩行歩行っていうのは」
と、身振りで教える。
「二歩立ちは、こう」
「僕は4歩立ちで歩いていたが,たまに二歩立ちしてて、僕は不思議に感じていた。どうして僕は4歩立ちで歩いたらキツイんだろうって,だから僕は二歩立ちした」
「なるほどね。ちなみに・・・」
と、犬と猫というものを写真で教えてくれたのだ。写真を見せながら犬と猫違うけど動物という大きなくくりにいるの。さらに小さくすると、鳥とか哺乳類とか色々さらに、猫科とかあるの。まぁ今回は動物の程で話を進める。動物の中には、二歩立ちするけど歩く時に手をつく動物や手をつかない二歩立ちする生き物がいる。共通しているのは、こうやって、食べ物をこうやって食べたりとか、色んなことに使うための機能があるの。僕ちゃんもその機能がついているの。と、言われてさらにこここれ手と言うことおしえてくれた。僕にいきなり持たせてきた。これ持ってこれはスプーンだと、さらに自分の真似してくださいと、真似をしたのだ。真似をして取って口に入れたのだ。すると、褒めてくれたのだ。それと同時に心配してくれたのだ。僕は水を飲む時にぺろぺろしたのだ。すると、真似してみてと、コップを持たせてきて真似したのだ。褒めてくれたのだ。
そこから施設での生活が始まり少しずつ分かってきた。小学を途中から入ったのだ。何とかついていけたのだ。僕は高校卒業と同時に独り立ちして、さらに働いたのだ。僕は施設の職員として働いていたのだ。休みの日は1人で過ごしていたのだ。独り立ちしたとはいえ僕は支えて貰っていた。
僕は恋というものを知らなかったが気になる相手がいる。それは僕のことずっとお世話をしてくれた。職員が好きなのだ。その気持ちを他の職員に相談したら好きかもよ。恋してるかもよ。恋って何ですか?と、恋はと説明受けて,でも僕みたいな人嫌ですよね?とか、ルール的に無理ですよね?職員と利用者で付き合うこと基本できませんよね?元だけど、それに今も助けて貰っているからこそ、恋愛無理ですよね?と話していた。るーる上はだけど好きが助けられたとかではない限り恋愛はありだと思うよ。理由が助けられただからダメだなぁ。と。まぁ好きなら言ってみる価値はあるよ。と、言われたのだ。僕は
「あの。佐々木 菜々美(ささき ななみ)さん」
「どうしたの?一条 綾人(いちじょ あやと)さん」
「ダメ元で言いたいし,僕恋のは告白とか、今仕事中だけど、タイミングとか分からなくて,おかしとかなるけど、それにルール的に無理ですが,気持ち言わなくては損だと思っているので言います。菜々美さんに恋しました。僕の好きを受け入れられないかもしれないが聞いていただきありがとうございました」
と、言うと
「返事待っててくれるかなぁ」
「えっ」
「綾人さん本気でしょう?」
「はい」
「なら私も本気で考えらせて欲しい」
と、
「でも、ルール上。それに僕は助けて貰ったことから好きになってる。それで付き合うのはダメだって」
と、
「ルールだけど、私は今1人の男性としてみているよ」
「男性として?」
「うん。だから私自身もどういう関係でいたいとか考えるため」
と、言ってきたのだ。僕は答えを待つことにした。いい答えじゃなくても後悔はしないって思っていた。
ある日、答えが出たとわざわざ菜々美が休みをつくったみたいだ。僕と菜々美さんは休みの日が違うだからこそ。菜々美さんが家に来てくれたみたいだ。菜々美さんが
「綾人さんと会った時自分は20歳で専門学校卒業したばかりだつた。13歳も差が離れてて、年の差結婚もありと言えばありだけど、まなまだしんぱいが残る綾人さんだから将来を考えた時は歳の近い子せめて歳の先2歳までの人の方がいいとか思ったの。それに、子どもができて、子どもと長い時間いるのが綾人さんだと考えると不安が正直なところあります。だけど、私は私の気持ちを優先したいからだから、私でよければ付き合ってください」
と、僕は
「いいですか?」
と、
「はい」
と、そこから付き合い僕らは結婚して子供を作ったのだ。子どもを見た時に辛い思いさせないって、誓ったのだ。
ちなみに僕を捕まえた男の人ともたまに話している。なぜなら菜々美さんの兄弟だからなのだ。
幸せなのだ。
僕には名前がない 里海金以 @sada258
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます