5/7 ふわふわドラゴン
ぼく、ふわふわどらごんだよお。きがついたらこのからだで、ふわふわふわふわそらをただよっていたみたい。ええ?どらごんはそらをとぶものだけどおまえのとびかたはおかしいだろうって? そうかおかしいのか。でもぼくはこのとびかたしかしらないからゆるしてよね。まわりをみわたしてみなよ。みんなぼくとおなじようにふわふわのんびりゆっくりとうごいているでしょう。じっとみていたらねむくなるようなながれかただね。じぶんでもそうおもうよ。ぼくもながれながらねむくなることがあってじつはうごきながらねているときもあるくらいだよ。
あのねえ、ぼくはこのあのこがおしえてくれるまでじぶんではどらごんだって、わからなかったんだよお。ねえどらごんのとびかたってかっこいいの? ぼくよりはもっとずっとはやいの? ・・・ふうん。とりよりもあめよりもはやいのかあ。そうかあ。もしぼくがそのはやさでもしうごけたら、ぼくはどらごんってよばれなくなるだろうなあ。そうしたらべつのだれかがどらごんになるということは、たぶん、ないだろうね。ぼくらはなかがよさそうなようにみえてじつはそうでもない。じゆうきままにくっついたりはなれたり。たまたまそのばでなかよくなったからくっついているだけ。それがとおくからみればなかよくかたまっているように、みえるのかなあ。そうみえたほうがいいのであればこれからもそうするよ。とくにあのこにとってそうみえることがたいせつだとおもうから。あのね、ぼくらはじゆうきままだけど、ひとをきずつけることはしないんだよ。それがなんのつみもないこであればなおのこと。
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