高校生ダンジョン探索者が世界を救う!
たぬきねこ
プロローグ
【重力波】は時空(重力場)の
中性子星やブラックホールの合体、ビッグバン直後の宇宙初期の状態のような大規模な質量、エネルギーの変動が重力波の有力な発生源と考えられており、その検出は非常に困難なものであった。
その理由として、重力波の効果で生じる空間の歪みが極端に小さいことがあげられていたからである。
その時までは――――
ある日、地球を未だかつて体験したことのないほどの重力波が襲った。
その影響は計り知れない厄災を地球全土へともたらした。
大地震が世界中で発生し、磁場が乱れ各国は大混乱に陥った。
それから10年の月日が流れ、ようやく世界中で復興の兆しが見え始めた頃に、その存在が観測され始めた。
【ダンジョン】
それは世界中にほぼ同時期に出現した。
日本では霊峰富士、京都、そして東京都内。
アメリカ、ヨーロッパ、アジア、アフリカ、様々な地で異空間と考えられる入り口が発見されたのである。
各国は調査隊を編成し調査が開始された。
ダンジョンの内部は洞窟、森林、迷宮など千差万別で異形のモンスターと呼ばれる地球外生命体も生息していた。当然のことながら各国は軍隊を投入し、モンスターを排除しようとした。
しかし、銃火器の類いはモンスターには効き目が弱く、十分な成果が得られないまま被害が増すばかりであった。
軍隊は多くの死傷者を出し撤退を余儀なくされがた、僅かながら貴重な資源を持ち帰ったことで、世界はダンジョンの有用性を理解した。
ファンタジー要素満載の異世界ダンジョン、謎の物質、それらは主に日本人の……特定の趣味を持つ人々は狂喜乱舞した。
だがしかし、ダンジョン攻略は難航し甚大な被害を出すことになった。
世界最大規模を誇る大国でさえ攻略不可能、とある国に至ってはダンジョンの入口ごと大量破壊兵器によって破壊しようと試みた。―――が、失敗。
逆にモンスターの氾濫が起き、周辺の都市を襲い始めた。
幸いなことにモンスターはダンジョン以外では長時間生きられないようで自然消滅していったが、その周辺都市は壊滅的打撃を受けることになった。
ダンジョンを破壊しようとしなければモンスターは外部にでてこない。調査の結果、そういう結論に至った。
それから3年が経ち、各国は様々な方針や対策を打ち出した。
民主主義国家のほとんどは、今までの調査で得た情報をもとにダンジョン探索のエキスパートを育成、少数精鋭でダンジョン攻略に挑んでいった。
これが後のダンジョン探索者である。
ある国はダンジョンを封鎖することを選んだ。
一部の独裁制国家は非人道的なこともやっているようだが、その情報は徹底的に秘匿されていった。
ダンジョンで得られた資源は、国と企業が研究に乗り出すことで様々な分野で活用されるようになった。
エネルギー源からレアメタル、薬品まで揃い、特に日本のオタ……熱心な研究者たちによるモンスターにも有効なエッチ……もとい叡智の詰まった素晴らしい武器防具が開発されたことにより、モンスター討伐は加速していったが、それでも迷宮攻略を成功させた国は無かった。
さらにダンジョンの出現頻度は増え、ダンジョンは人々の生活に身近なものになっていった。
重力波の影響は地殻変動やダンジョン出現に止まらず人体にも影響が出ていた。
重力波は人のDNAに影響を及ぼし、生まれてくる子供には特殊な能力があることが判明してきたのである。
特殊能力 ―――ちょっと力が強くなったり、足が速くなる。サイキック・テレパシー的なものまで使える子が増えてきた。
人々はその特殊能力を「スキル」と呼ぶようになった。
日本政府は特殊能力の使える子を集め、英才教育を施し、武芸に優れた者を選出、ダンジョン攻略のエキスパートを養成していった。
その甲斐あって子どもたちは、大人のダンジョン探索者を凌ぐ力を発揮しだした。
ダンジョンが観測されてから 7年の月日が流れ―――ついに念願のダンジョン攻略を成し遂げたパーティーが現れた。
世界初のダンジョン攻略を成し遂げた 6人の美しき少女たちに世界は熱狂した。
――――――――――――――――――――――
〜〜 あとがき 〜〜
はじめまして「たぬきねこ」と申します。
この度は新作「高校生ダンジョン探索者が世界を救う!」を読んでいただきありがとうございます。
本作は前作である「迷宮を生き抜くために」を元にアレンジしたファンタジー作品です。
ちょっとエッチな主人公と、可愛いヒロインたちの絡みをお楽しみいただけたら幸いです。
気に入っていただけましたら ♡応援、作品フォロー
★★★評価をよろしくお願いいたします。
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