第3話 秋はどんぐり
秋はどんぐり。
保育園児のポケットはいつもどんぐりでいっぱい。
保育園にお迎えに行くと、一緒に園庭で遊んでいるお友達もやってきて、見て見てと集めたどんぐりを披露してくれる。
縦長のどんぐり、ずんぐりとしたどんぐり、帽子をかぶったどんぐり。
どんぐりかわいいね、でも虫が出てくるからなー。
そう言うとお友達の一人が「どんぐり虫(というらしい)のいないどんぐりさがしてあげる」と言う。
小さい手でどんぐりを一つずつつまみ、耳の近くでふりふりとふっては、「これはどんぐり虫いる。これはどんぐり虫いない」とまじめな顔で分けていく。
ふったら音がするどんぐりは虫がいる、らしい。
そうなんだ、すごいねー、ありがとう、とどんぐり虫のいないどんぐりを持って帰る(が後で細い白い虫が出てきて「ぎゃー」と叫ぶ)。
子供の背が伸びて地面が少し遠くなると、どんぐりとかアリとか見えにくくなるらしい。
小学校高学年の子供が見るのはゲームとかスマホばかり。
子供の視線が将来とか未来とかに向くのはたぶんもっと先のはなし。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます