第100話 プライベートビーチ


 おばちゃんのプライベートビーチに着いた。白い砂浜、椰子の木が並んで生えている。海の水も透明度が高く底が見える。

「またいつもくらいに迎えに来ておくれ」

「わかったよママ」

 スピリカは反転するとまた海の上を走っていく。


 おばちゃんが木陰にみんなを連れていく。

「こっち見るんじゃないよ」

 おばちゃんが一言言うが見るつもりはない。

「見ませんよ!」

 みんななぜか水着を持って来ているらしく、木陰で着替えている。

 

 ユフィはクロスデザインのビキニで白、胸も尻も健康的な身体だ。いつも俺って言ってるけど恥ずかしいのか照れている。


 ルージュはブラジリアンビキニと言うセクシーなものだ。大きい胸が強調されてる。とても直視できないな。色はやっぱり赤だった。


 リアは茶系のバンドゥビキニと呼ばれるらしいレースのついたビキニ?だ。胸が隠れていて残念だが、とてもよく似合っていて麦わら帽子も素敵だ。


 マリアはモノキニと呼ばれるゴージャスな感じのビキニだ。ゴールドなんてまた派手なビキニで最高に似合ってる。


 おばちゃんもビキニだった。

「いやーん、こっち見てるー」

「見てないわ!他の四人見てるんだわ」

 マイクロビキニじゃなくてよかった。


 さてビーチと言えばバーベキュー!

 しっかりアイテムボックスに入れてあるぜ!

「コタロー!何作ってるの?」

 あぁ、そんな薄着でくっついたらダメ!柔らかいものがムニってムニムニって!

「あ、バーベキューって食い物だ」

 ユフィは食い気だな。

「コタロー!日焼け止めを塗ってくれるか?」

 ダメ!そんなのダメ!背中が開いているので俺の俺が!

「い、いやー、いま手が離せないんだ」

「私が塗ってやろう」

「やだ!コタロー塗ってよ」

 あぁ、逃げれないやつね。塗らしていただきます。あぁ、柔肌が……


 あ、並んでおりますね。

「じゅ。順番にね」

「「「はーい」」」

 おばちゃんは自分で塗ってよ!

 塗ってあげたけど。

 


「海はやっぱり気持ちいいなぁ。なあ、ガンプ」

「アンアン」

 あーあとでジャンプーしないと。

 マリアとガンプは海辺を走っている。


「で?なんでおばちゃんがここにいるの?」

「何作ってるんじゃ?」

「バーベキュー、串に肉とか野菜とかさして焼く食べ物だよ」

「ふーん、どうだい?私のビキニ姿は?」

「目に猛毒!失明寸前だ」

「刺激が強すぎたかね」

「混ぜるな危険だな」

「どう言う意味だい?」

「ほーれとってこーい!」

「バウっ」

 ドーナッツを投げてやったら食いついたな。


「できたぞー」

「「「「「はーい」」」」」

「アンアン」

「ほれ、ガンプは肉だぞー」

「アンアン(野菜も食えるぞ)」

「そうなのか、ならほれ」

 ガツガツ食べるガンプを横目に四人の水着姿を見てしまう。

「あー、エロい目で見てるー」

 ユフィが俺の背中に乗った。

「そんなに見たければ見ればいいのに」

 ルージュが前に来る。

「あ、パレオが邪魔でしたか?」

「いや脱がなくていいって!」

 リアは脱ごうとするし、

 マリアは赤くなって動かなくなってしまう。


「もう俺のことはいいから楽しんでくれよ」

「エヘヘ、楽しんでるよ」

「コタローと一緒だしねー」

「そうですね、こんな薄着で」

「ま、まぁ楽しんでるわよ」

 バーベキューを囲んで会話も弾む。


「まー私のおかげさね」

「はいママ」

「だれがママさね!ビヨンドって名前があるさ」

「ビヨンドありがと」

「はっ!いいってことよ」


 ビーチチェアを出してビールを飲む。

 白い砂浜に四人の美女が戯れている。

 眼福眼福。

「私にもそれだしなよ」

「あいよー」

 ビヨンドの分も出して二人で乾杯。


 いや違うからね。天使四人に乾杯って意味だから!


 四人でビーチボールで遊んでる。あ、ガンプが乱入した。

「きゃっ!」

「ブフォッ」

 ガンプの詰めが引っかかって水着がずれてしまった。

「見た?」

「見てません」

「まぁ、コタローならいいけど、もっかい見る?」

「見ません」



「もうすぐ時間だから着替えて待つよ」

「「「「はーい」」」」

 木陰で着替えている四人を背に立つ。

 つつーっと指が背中を這って、

「終わったよん」

 ユフィが満面の笑みでこちらを見ている。


 木陰からは三人が出て来る所、ビヨンドは?

「あたしゃまだ着替え途中だ!」

「アイアイサー」

 失明してしまうからな。


 スピリカが迎えに来て乗り込むと、プライベートビーチで遊んだ四人はおネムになっていた。

 可愛い奴らだ。

 海洋都市に帰還するスピリカはゆっくり帰って行った。

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