夜明ク日ノ出と溺レ月

はるりぃ*。+

プロローグ

「みんな、楽しい夏休みを過ごしてね!」

―夏休み明けになってみんなとまたあったときに、先生に楽しかったこと、教えてくれるかな?



明日から、待ちに待った夏休み。

少年も、少年のクラスメートも、長くて楽しい夏休み到来で、満面の笑顔だ。

「ひなたくんはどこいくのー?」

「ぼくはね、おばあちゃんのおうちにお泊りしに行くの!」

少年は、友達と楽しく喋りながら帰路についた。

少年は小さな声で何度も口に出す。明日は、夏休み―。1ヶ月もの間ずっと、幼稚園はお休み。その間ぼくはなんでもできるのだ。

少年は、いつもより早く布団に入る。

―明日、おばあちゃん家に出発する車に置いていかれないように。

ちゃんと、早く起きれるように。

少年は小さな声でつぶやいた。

「夏休み、たのしみだなぁ…」

そうして少年は、深い眠りについた。

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