4.同棲
〇月〇日。
どうもおかしい。納得のいかない俺は、所長のアパートに張り込みをかけた。
そして、納得した。総子は、自分の家に帰宅するのでは無く、所長のアパートに帰っている。翌朝は、所長のアパートから出勤している。
〇月〇日。
仕事が暇な時、ただ張り込みをするのも意味がない、と判断した俺は、深夜扉の外に佇んで、とうとう総子の喘ぎ声を聞いた。血の気が引いた。
これが、未成年のやることか?半世紀も年齢の離れた・・・待てよ。
〇月○日。
大阪府警の旧知の刑事に内緒で頼んで、総子の住民票を確認した。24歳?童顔の為に、すっかり欺された。「公称17歳」では無かったのだ。所長は法を犯してはいなかった。
単なる「自由恋愛」で、「事実婚」だった。
夜中に目が覚めた時、誰もいない部屋で、ケラケラと俺は笑った。
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