閑話1 心陽の後悔

 あぁ……どうして私はあんな事をしてしまったのだろう。少し考えればわかることなのに。


 そもそもの原因は、私が湊にアタックできなかったことにある。


 ずっと、湊のことは好きだったの。けど、いつか湊の方から告白してくれるのかなって期待してて。


 早く付き合いたいんだったら、私から行けばよかったんだけど、その勇気すらもなくて。


 どうしたらいいんだろう……って悩んでたときに、私はネットで『援助交際』というのを見つけてしまった。


 もともと言葉は知ってたけど、具体的にどういうのをすればいいんだろうって思って、内容を見てみた。


 いいものではないと思ったけど、私の頭の中にはしっかりと残っていた。


 それから少し経って。少し用事があって街に出ていって、人通りの少ないところに行った。


 そしたら、おじさんから声をかけられて。


『お姉さん、援助交際に興味はない?』


 そのとき、見た記事の内容が浮かんできて。断らなきゃって思った。


 けど、それと同時に浮かんできたのは湊のことで。ここで、お金を稼げれば。


 将来湊と付き合うときに、湊に貢ぐためのお金を作っておければ。そんな考えが頭をよぎって。


 今となってはその行動がどれだけ馬鹿なことだったか。


『……ないことはないですけど。』


『じゃあ、おじさんが教えてあげるよ。』


 湊と、付き合うまで。付き合ったらやめればいいんだから。


 その考えのもと、私はこの世界に足を踏み入れた。


 しかし、だんだんと病みつきになっていって。私が体を売るだけで、こんなにも大金が手に入るだなんて。


 この行動の旨味を知ってしまった私は、相手の男を増やして、どんどん金を稼ぐ方向にシフトチェンジしていった。


 だから、湊から告白されたときにすぐやめようって思った。


 けど、相手の男も、何より自分の体がこの行動をやめることを許してくれなくて。


 そうやってズルズル続けていったら、ついに湊に、見つかってしまったの。


 それからは頭がおかしくなって。


 学校に言われるのとか、相手の男のことを警察に言われるのとか。普通に考えたら当然ってわかることにも私はキレて。


 警察に一発入れて分からせようって思って、ついに警察のお世話になってしまった。


 もう湊と接する事はできないし、する資格もない。親にも合わせる顔がない。


 けど、私にできることは、ここから出たあとに真っ当に生きていくことだけなんだろうな。


 ………頑張らないと。私が起こしたことなんだから。


 本当に、ごめんなさい。お母さん、お父さん、湊。






 ________






 ………




 ここまで読んでいただきありがとうございます!!これにて2章、完結です!


 3章では、今までの謎を全て回収する章となってます。とはいっても、伏線回収するのは3章の最後の方だったりしますが……。


 すみません。早く、ヘイト回収すべきだとはわかっているんです…。


 あ、明日からはまた2話ずつの投稿です。


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 次の目標は星300です!高い目標ですが…。

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