魂の断崖ー紡がれる新たな運命の物語ー
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第1話 葛藤
私たちが住む現実世界とは異なる、魔法やドラゴンが存在する幻想的な世界。
主人公は、魔法の力で自分を女性に変えたり、ドラゴンに乗って田舎に旅行した。そして、そこで出会った仲間達と冒険をしたり恋をした。
しかし、ある日突然その仲間たちが消えてしまったのだ。
「私も消えちゃうのかな?」
そんな不安な気持ちを抱きながら、少女は目を覚ました。
――――――――――――
「ここはどこだろう……」
少女は、見知らぬ部屋のベッドの上で寝ていた。
真っ白の壁紙の部屋には家具など一切なく、窓すらもない。ただ一つある扉を開けると、そこは真っ暗な部屋だった。
ドアノブに手をかけて回そうとするが動かない。
「閉じ込められた……?どうしよう」
ガチャリ! 鍵がかかった音が聞こえたと同時に、部屋全体が眩しい光に包まれる。
「きゃっ!」
あまりの眩しさに目がくらむ。すると次の瞬間、自分の目の前に素敵な女性が立っていた。
「おはようございます。」
女性はそう言うと、恭しく頭を下げた。
「あ、あの……あなたは誰ですか?」
「これから、あなたに魔法を教える者ですよ。」
出会った女性が実は魔女であり、一緒に魔法の修行をすることになる。最初は嫌々だったが、次第に魔法を使う楽しさに気付き、様々な魔法を習得していった。
「さぁ、今日はこれくらいにしておきましょうか。」
「はい、ありがとうございました。」
「明日もまた来ますね。」
そう言って帰ろうとする女性を引き留めて、勇気を出して告白する。
「待ってください……。好きです。付き合って下さい!!」
「……。いいわよ。よろしくお願いします。」
こうして二人は恋人同士になった。
――
それから数ヶ月後、二人は結婚して幸せな家庭を築いた。
しかしそんなある日のこと。
「ねぇ、知ってる?」
「何をですか?」
「私のこと好き?」
「もちろん大好きです。」
「でも、私のことを愛していないんでしょう!?」
「えっ?」
「だって、私よりずっと前から好きな人が居るじゃない!!」
「ちょっと落ち着いてください!」
「私はあなたのことが大嫌い!!出て行って!!!」
ドンッ! 女性はヒステリックになり、少女を突き飛ばした。そしてそのままどこかへ行ってしまった。
――
少女は絶望し悲嘆に暮れたが、それでも前を向いて生きていこうとした。
しかしある日、彼女の偽物が恋した女性ではないという情報を得る。
「エルフや妖精であるかもしれません。」
「どうして分かるんですか?」
「彼女たちは皆美しい姿をしていますから。」
「じゃあ、私は一体何なんでしょう……?」
「それは分かりかねます。」
――
少女は、自分が何者か分からず途方にくれた。
そして、自分の存在について悩み続けた。偽物がそこまでする理由も判らず
「やっぱり、私は何かを間違えているのかもしれない……」
彼女はそう思ったのであった。
―――
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