ジェネシス・フォース:新たな生命体の誕生と地球の危機

@mitukiluna

第1話 プロローグ

 今から少し昔のお話をいたします。


 私は瀬戸内に面した小さな町にある中高一貫校『私立瀬戸美学園』の高等部三年で天文部部長の『南彩月<みなみさつき>』です


 一学年に百八十名という少人数教育が特徴的な小規模な学校です。三年前までは女子高として運営されていましたが、現在は男女共学の中高一貫校になりました。


 制服は、白のセーラー服で独立したロンバースとスカートの組み合わせで、柔軟な生地を使用しています。夏は薄手の生地で半袖、冬は二重構造の中に羊毛と羽毛混じりを編み込みとても暖かいかな長袖となっています。

 スカートの色と襟のラインの色は、入学年度によって決まります。スカートの丈は膝上五センチ決められていて、明るく華やかな雰囲気をかもしだしています。


 男女共学になってからは、スラックスが追加され、男女ともにスカートとスラックスの選択が可能になりました。スラックスの色も、スカートと同様に入学年度によって決まります。


 部活動はとても盛んですが、中高合同で活動しています。なお、男子が極端に少ないため(全校で四十名)、男女合同です。


 とても自由な校風で、制服着用以外厳しい校則はありません。

 ただし中等部のみパーマおよび、毛染めは禁止です。


 私の所属する天文部は、十五名すべて女性で顧問のみ男性でしたが、高齢のため昨年度で退職され、本年度から新任教師が担当していただけることになっています。


 本年度の新入生勧誘は頑張り、一名男性部員が入ってくれることが決まりました。

 しかし、この時はこの男性部員がもとで、地球の運命も大きく変わることになろうとはこの時は考えてもいませんでした。


 明日は、新顧問および新入部員紹介を兼ねた本年度初の天文部活動を予定しています。

 優しい顧問だといいな・・どんな新入部員だろう。私は新入部員の子らに希望を与えることができるだろうか。

 いろいろ考えてなかなか寝付けませんでしたが、明日は頑張ろうと思いなおして眠りにつきました。


 ******


 私は、今年『私立瀬戸美学園』中等部に入学した星乃哉太 <ほしの かなた>です。 私は正真正銘の男性ですが、幼なじみの松林月愛 <まつばやしるな>の影響で女子の格好で育ちました。

 私のクラスにはとても素敵な女性がいます。失礼なことだと思いながら、目を離すことができませんでした。

 自己紹介の際に、本田輝夜<ほんだかぐや>さんであると知り、心の中で何度も名前を呼んでしまいました。

  彼女と同じ天文部に入ることができたらと考えています。明日は初めての部活動です。とても興奮してしまい、眠れませんでした。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る