ただのアルビノではありませんでした

reve

プロローグ

どうしてこうなったのだろう。

鈍痛で鈍る思考をどうにか凝らして考える。

「そっか、」(自分のせいだ。)

周りを見て自分のした行いを刻みつける。

物のように動かなくなった人、瓦礫になった建物。

自分を見て何かを叫ぶ仲間の姿。

「ごめんね、みんな」

ここで私の意識がくらい奥底に沈んだ。


魔使の里をおわれた最大の理由は自分が生まれたことだった。次に世話になった郷を終われたのは自分の血が呪われていたからだと言われた。


白髪赤目の「子」に対して「子」の両親は白銀で特殊なスキル持ちだった。母親が「魔力吸収、物理ダメージ自動回復(最大)」父親は「魅了(最大)魔力自動回復(最大)」その両方を受け継いだ「子」は底なしの魔力と不死身と見紛う回復力。そして、魅了をもって生まれた。

しかしそれらを制御する強さが「子」には備わっていなかった。相性が悪い魔力同士だと反発しあってお互いを傷つけあう。それ故に両親は「子」の存在を隠し魔力制御を教えた。

だが完全に魔力制御を覚え着る前に「子」の存在が見つかり両親は化け物を産んだ罪として処刑 「子」は地下へ入れられ底なしの魔力を使って労働させられる。

そして両親に里の中心にある魔法陣の中で名ずけをしてもらう郷の子として認められるための儀式の日両親を処刑され化け物として扱われていた「子」は里をおわれる。



おわれた先のエルフの郷ではよそ者、赤持ち=穢れた忌み子だと迫害された。

エルフの郷は受け入れた建前、どうこうする気がなかった上に親無しで忌み子で穢れているといいように扱っていた。

ある日「子」に怪我をさせた1人が奏の血に触れて怪我をする。

それを知った郷長は「子」が一方的な加害者と決めつけ「子」を鬼祷の屋敷の前に捨ておくことにした。

たまたま通りがかった美和と琉華が傑に報告。

傑は、「子」の血が呪われている訳じゃなく、両親から受け継いだ強すぎる魔力故だと「子」に諭すが「子」は信用出来ない。

そこで傑は信用させるために先ず害意が無いことを示そうと、自分の心臓の音を聞かせようと抱きしめた。が、奏は自分に触れてしまった傑を案じて振り払おうと手を挙げた、その時無意識で魔力を載せてしまった「子」の手によって角がかけてしまう。ほかの鬼ならまだしも傑には瑣末事「子」のした事を笑って見逃し、欠けたツノを「子」に与え御守りだから持っておけと言う。

美和と琉華は自らの郷が「子」の性格、人生を歪めたと悔やむが、傑が自分たちが護り育ててあげようと諭す。

そして「子」は傑に「奏」の名を貰い鬼祷の家に養子として入ることになる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る