主な大国と交通事情
メルクレシアの世界では5つの大国がほとんどの領土を占めています。
北の最大の豊かな国土を誇る ドボックス帝国
土地を活かした農業や酪農・畜産が主な国の産物となっている。山では鉱石の採掘も行われミスリル鉱石はこの国でしか採掘されていない。国土が広いだけあって小国とのイザコザが絶えない国でもある。それらを数の武力で抑え込み何とか体裁を保っている。
東の魔法の発祥地、インテルシア魔導国
国立魔導学院と呼ばれる人類の魔法に関する叡智が集結した学院があります。魔石の研究、空気中に存在する魔素研究も盛んで一般人でも使える魔術を作り上げました。
世界最大の魔石が国の中心にあり、国全体の結界の役割を果たしていて外敵と見なされるモンスターは近づけません。
国の守護者として魔法師団という魔法をメインとした軍団がいます。広い範囲へ高火力を撃つことが可能で、有事の際には敵国の脅威になります。
魔法以外では国民のほとんどが酒豪でお酒が美味しい国として知られています。お酒の原料の栽培の時点から魔法や魔術を惜しみなく使い、温度管理、湿度管理の徹底をし、空気の清浄化、必要があれば天候操作の強大な魔法も使います。美味しいお酒の為なら命をも削る覚悟を持った者が多いです。世界最大の魔石を購入した一番の理由も国防の為ではなくお酒を守るためだったとか…。
無駄にも等しい努力の甲斐もあって魔導国の果実酒、エール、ラガー、蒸留酒などなど、どれをとっても他国を圧倒するほどの美酒となりました。酒にうるさいドワーフ族が旅先に選ぶ№1の理由がここにあります。
国としてはお酒はあくまで魔法研究の副産物としています。それでも儲けが大きいため酒税は高めです。
中央にある神のおひざ元、アヤフローラ教国
女神アヤフローラが降臨された神聖な地とされ、フローラ教が最も盛んに信仰されている国です。現在地上最強と呼ばれる勇者と屈強なる聖騎士軍が、完全中立を保ちこの地を守っています。アヤフローラ教国と戦争でもしようものなら天罰がくだると言われ、他国に幾度となく攻め込まれた過去がありますが、一度も突破されたことはありません。
共通貨幣はアヤフローラ教国が発行や流通量の管理をしています。製造過程は極秘とされ、偽造硬貨が一目で分かる工夫が施されています。本物の硬貨は太陽にかざすと僅かに光を通し、暗闇におけばやんわりと輝くので少しでも違ったりすれば目立ってしまいます。鋳潰したところで製造方法などは分からず、限りなく本物の真似をしようとすると貨幣一枚偽造するのにその10倍以上の費用がかかるので割に合わなくなってしまうそうです。大金貨でなら何とか元が取れるらしいのですが、街中では使えず、商人との取引で使おうにも、信用が無い者から大金貨での取引は避けられてしまいます。
それでも数年に何度か偽造金貨を作って捕まる者が現れます。素人がつくる粗悪な金貨や銀貨は子供でも分かるのでどこで使われても発覚までがとても早いのです。
徹底した偽造防止策が共通貨幣の信用になり、国の信用にもなっていると言えます。
硬貨の製造について国民の多くは女神アヤフローラ様の加護があるから作れていると信じています。
西の商売と娯楽と美食の国、オオイ・マニキド共和国
無い物はない!まさに贅沢の金字塔を打ち立てた国と言われ、金が物を言う国でもあり、金さえあれば国のトップにも成れます。現在のトップも成り上がりです。
近隣の小国とはマネーパワーにより同盟を結び表面的には仲良くしているようにも見えますが、武力がそこまで高くないこともあり狙われてしまうことも多いそうです。
今この国が一番欲しているものは共通貨幣の発行権利で、アヤフローラ神に莫大なお布施をしているとの噂があります。
遊びに事欠くことはなく、朝から朝まで遊んでも金が尽きない限り楽しいことが続き、最悪金をとことん絞り取られダメ人間が出来上がる事も……。
金が飛び交う国なので治安は少々悪いと言わざるを得ません。捕まってもお金次第で即釈放もあり得るからです。賄賂、買収も日常茶飯事です。
その分のリスクに見合うリターンは十分にあるかと言えます。お抱えのギルドには高額報酬の依頼が多く、一攫千金を狙った癖の強い冒険者も多く集まるので注意した方がいいでしょう。過去最高額の報酬は要人警護で7000万メルクの依頼がありました。王族お忍びの警護で、受けたのは黒銀のギルドカードを持つ2人組がいたそうです。顔隠していたそうですが、すぐに町中の噂になりました。黒銀2人を相手にしてまで襲う愚か者などいるわけなどなく、無事依頼は完遂されたそうです。
種族の垣根が無い南の大国 バグラ王国
2000年以上続く最も古くからある国で人族よりも亜人族や魔族が多い国です。国王は魔王の1人で、この国を0から作ったとされています。共存共栄が座右の銘でどんな種族でも受け入れているのは今も変わりません。争いが嫌いなこと有名で自国防衛のためなら国王自ら交渉の場に立つとのことです。
過去に勇者に討伐されそうになる危機に何度も陥りましたが、ここの魔王にお世話になった賢者や英雄達が仲裁に入り勇者を説得し難を逃れることがありました。現在はギルドが監視を兼ね、魔王の後ろ盾となっています。
「首輪を付けられた魔王」と揶揄されるも、それで平和になるのであれば安い物だそうで、寧ろ安全であると宣伝して貰っているからありがたいと考えているようです。
バグラ王国は種族が多いため、殺傷や暴力は勿論のこと些細な威圧や殺気でも重罪になるので気を付けましょう。
国の警備を担当するのは代々ドラゴンの末裔の一族で、1人でも相当強く10人いれば小国程度なら落せると豪語していますが、王の意思に反してまで攻め込むことなどないでしょう。
国内が平穏なのは王の意思とこの力があるからなのかもしれません。
※重要人物達について
各国にはそれぞれ有名な要人がいます。万が一出会うことがあるかもしれないので頭の片隅にでも覚えておくといいかもしれません。
アヤフローラ教国 最強の勇者(聖剣の勇者)
トラーゼン・アルバトロス
拠点アヤフローラ教国中央都市リットララバン
確認された人族最高レベル保持者 Lv178
ギルド最高レート保持者 レート245866 黒銀
齢60を超えてもなお最強の勇者として君臨し、神格化されています。40年前憤怒の魔王との戦いで勝利し真の勇者となり、それ以降現在まで魔王を討伐した勇者が現れていないため最強の勇者と呼ばれています。
トラーゼンの持つ聖剣ロアドンは使用者の全ステータスを上げ、斬られた相手がHP0になったとき魂ごと蒸発させ蘇生できなくなるアビリティがあると言われています。ちなみに、聖剣ロアドンは勇者本人のみが使用可能なレジェンダリー武器です。
バグラ王国 国王兼魔王
トット・ベルクス (悠久の平和を望む魔王)
3000年生きていても老いがまだ来ておらず、見た目は若い魔族と遜色ありません。祖先にはドラゴンとの混血があったらしく、その証拠に魔力を可視化すことができるスキル龍眼(ドラゴンアイ)を持っています。
インテルシア魔導国
通称 時計塔の魔女
国立魔導学院の学院長であり国家魔導局の責任者の1人でもあります。
魔法や魔導で右に出る者はいないようでインテルシアにおいて個の最高戦力とも言われています。
主な移動方法について
こちらでは当たり前な車や飛行機はもちろんありません。旅をするなら歩くことが当たり前になります。馬車や竜車は商人や貴族が使うものです。大きな町と町の間には馬車による定期便がありますが乗り心地は保証できません。
少しでも安く早く楽に移動をしたいのであれば移動系のスキルや身体強化のスキルで補助したり、モンスターをテイムして移動手段として使うことがいいかもしれません。魔法は難易度が高いですが、移動や転移の魔法を使えるように自分自身で取得するしかありません。
極楽怪鳥による空の移動
大きい鳥型のモンスターを卵から人族が育てることで懐かせることができるモンスターです。
夜目が効くので夜の飛行もできます。
襲われることも滅多にないので安全に早く移動できる貴重な存在になります。
料金が初乗り20㎞、100万メルクと高いので一般人が使うことは殆どないでしょう。貴族や王族達の緊急時の移動手段となります。
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