異世界で蒼竜と旅をすることになっちゃった?!
UD
第1話 竜と旅をする転移者
「よし、んじゃあオレもやるよ!」
片手剣を振り上げ一気に振り下ろす。
ヒュン!
次の瞬間にはゴブリンの頭と胴体が分かれていた。
さて次はどうするかな、っと?!
斬りかかってきたゴブリンを盾で受け止めるとすかさずもう片方の手で持った剣を突き出す。
するとゴブリンはあっさりと串刺しになり息絶えた。
よしっ!
次!
横から棍棒を持ったゴブリンが迫ってくる。
だが、それを予測していたオレは突き刺したゴブリンをそのまま横になぎ払う。
それで二体目のゴブリンも倒すことが出来た。
残りはあと一匹。
最後の一匹は仲間が殺られたことに動揺しているようだ。
「クランシー! 青炎ブレス!」
ゴオオオオオオオ!!!
グギャアア!!
オレの指示に従いクランシーが口から青い火を吹きだし、みごとにゴブリンに命中し焼き尽くした。
よしっ、戦闘終了!
ふぅ、なんとかなったなあ。
オレは胸を押さえながら大きく深呼吸をした。
とりあえず今の戦闘で分かったことは今のオレたちならゴブリンぐらい問題ないってことだ。
次に戦闘になった時はもっと落ち着いて戦える。
「やったな! クランシー!!」
「キュウ!!」
オレの言葉に嬉しそうな声を上げるクランシー。
うんうん、お前も頑張ったな。
さすが蒼竜だ。
早くこの森を抜けて人がいる町にたどり着きたいな。
「よし、クランシー。先に進むぞ」
「キュッ!」
それからも何度か魔物に遭遇したが危なげなく倒していった。
「ふう。そろそろ疲れてきたなあ」
あれからしばらく歩き続けているのだが、一向に出口らしきものが見えない。
これはかなりまずいんじゃないか?
「キュ?」
大丈夫なのかと首を傾げている。
「大丈夫だよ、クランシー。先生が教えてくれたんだもの。この道をまっすぐ行けば町に着くはずさ」
「キュウ??」
「あはははは、ま、 なんとかなるさ! 元気出していこう! 師匠に言われた通り、しっかりこの世界を楽しまなきゃね!!」
そう、オレは地球、日本からこの世界にやって来た異世界転移者らしい。
まだよくわかんないけど、こうしてドラゴンの赤ちゃんクランシーを連れて町を目指している。
まさか自分が異世界転移してドラゴンと旅をするなんて思ってもみなかったなあ。
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