確かに待ってはいたけど
「はい、ちゃんと乾いたわよ」
「……ありがと、お姉ちゃん」
お姉ちゃんに髪を乾かしてもらった私は、お礼を言ってから、リビングに向かった。お姉ちゃんはまだ自分の髪を乾かしてないから、一人で。
起きて直ぐにお風呂に入ったから、朝ごはんが無い。まぁ、今日はまだまだ学校まで時間があるし、お姉ちゃんが髪を乾かしたら、朝ごはんとお弁当を作り出すんだろうな。……いつもこんな早く起きて、お姉ちゃんはご飯を作ってくれてるのかな。
……少しでもお姉ちゃんの負担を減らせるように、私も手伝えることがないかなと思ったけど、なんの知識もない私じゃかえって邪魔になる気がしたから、自分の部屋に戻って忘れ物がないか、カバンの中身を確認した。
早くお姉ちゃんに料理を教えてもらいたいなと思いながら。
「美葉、出来たわよ」
忘れ物がないかを確認した私は、リビングに戻って、一応お姉ちゃんに何か出来ることがないか聞いたけど、ソファでゆっくりしててって言われたから、適当に過ごしていたらお姉ちゃんに朝ごはんが出来たと呼ばれた。
「いただきます」
椅子に座った私は、そう言って、お姉ちゃんが作ってくれた朝ご飯を食べだした。
「美味しいよ、お姉ちゃん」
「良かったわ」
お姉ちゃんは嬉しそうにそう言ってから、朝ご飯を食べだした。
そしていつも通りに先に食べ終えた私は、一瞬一人で学校に行こうかと考えたけど、やめた。
……別にお姉ちゃんと一緒に登校したい訳じゃないけど、先に行って、また罰とか言われて、変なことされたくないし。
「ふふっ、わざわざ私が食べ終わるのを待って、そんなに私と一緒に登校したかったの?」
お姉ちゃんは朝ご飯を食べ終えると、時間を見ながらテレビを見ていた私に向かってそう言った。
「そ、そんなわけないでしょ! 私はただ、こ、このニュースを見てただけだし!」
確かにお姉ちゃんを待ってはいたけど、別にお姉ちゃんと登校したい訳じゃなかった私は、慌ててそう言った。
全然ニュースなんて見てなかったけど、一応テレビの方向は向いてたから、バレないはず。
「そう、まぁいいわ」
お姉ちゃんはそう言ってから、食器をキッチンに持って行って、学校に行く荷物を持ってきた。
私も荷物を持ってきて、お姉ちゃんと一緒に玄関に向かった。
「行こ、お姉ちゃん」
そう言ってお姉ちゃんと一緒に玄関を出て、お姉ちゃんに鍵を閉めてもらってから、学校に向かった。
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